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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2008年02月28日 18:00

ソース: 『bounce』 296号(2008/2/25)

文/金 雄大、出嶌 孝次

アートとビートで闘争するベータ・ボデガ連合とは?

 メッセージを伝達する手段として音楽やアートを選んだマイアミのアーティスト集団、ベータ・ボデガ・コアリション(以下BBC)。その音楽レーベル部門を担うのが、ここで紹介するボタニカ・デル・ヒバロとアレパだ。そもそものBBCの活動は、首謀者であるラ・マノ・フリアが自分のデザインしたTシャツを販売するために96年に興したブランド、ライス・アンド・ビーンズ(以下RAB)に端を発している。ブランド自体は1年でクローズするものの、彼はスコット・ヘレン(プレフューズ73)と共にヒップホップ・レーベルのボタニカを設立し、それらを含む複合組織としてBBCを立ち上げたのだ。ボタニカ以外にも、前衛的なエレクトロニカを扱うベータ・ボデガや、レーベルとして甦ったRAB、ヒップホップ系のクローズド・キャプテンなどのサブ・レーベルがBBCの下に揃い、フリアの手掛けた統一感のあるアートワークも相まって人気を拡大していく。2005年には、ベータ・ボデガとRABを統合して新レーベルのアレパが設立(RABはフリアのブランドとして再興)。現在はラップ作品中心のボタニカ、インスト主体のアレパという二本立てで堅調な動きを見せ、設立当初とは異なってアルバム作品もコンスタントに発表することでリスナーの幅を広げているのだ。

 そして今回登場したのが、MIC JACK PRODUCTIONのDJ DOGGによる公式ミックスCD『Rice And Beans Mixed & Served Part 2 Mixed By DJ DOGG』である。ボタニカやアレパの音源以外にもDOGGのエクスクルーシヴ曲が収録されているのも嬉しい充実の仕上がりだ。

 さて、南米からの移民を中心とするマイノリティーの視点から〈アンチ・グローバリゼーション〉を叫ぶBBCのやり方は、違う立場からすれば拒絶反応を生むこともあるだろうし、リリックを理解すれば〈メッセージ〉のすべてを無批判に賞賛すべきではないとも思う(URもそうだ)。が、彼らが生み出す素晴らしいビートには、時としてメッセージ以上のものがあるのだ。

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