CHECKIN FOR ME 女王を支えた主要なプロデューサーたち
●SEAN "DIDDY" COMBS
当時の愛称はパフィ。アップタウン時代に〈ヒップホップ・ソウル〉のコンセプトを具現化した戦友のひとり。怒鳴り合いながら録ったという『My Life』制作時の諍いや、フェイス・エヴァンスを送り出したことから〈私の存在を消そうとしている!〉と疑念を抱かれて関係を絶つ。2002年に“No More Drama”のリミックスを通じて復縁。翌年の『Love & Life』を総指揮して以降は、自身の“Making It Hard”にも彼女を招くなど、もはや腐れ縁か。
●MARK C. ROONEY
相棒のマーク・モラレスと共に“Real Love”を手掛けた人で、ジェニファー・ロペスやジェシカ・シンプソンらを送り出した業界の大物、コリー・ルーニーのこと。そこで培われたセンスは特にJ.Lo仕事で活かされたはず。
●CHUCKY THOMPSON
初期バッド・ボーイに属し、メアリーの絶大な信頼を得たDC出身のサウンド職人。生音重視のプロダクションで『My Life』のほぼ全編を制作し、彼女とディディの冷戦中も定期的に関与。近年はポスト・メアリー的なシェリーファを手掛けている。最新仕事はラヒーム・デヴォーンの大名曲“Woman”!!
●LAURYN HILL
自身の“I Used To Love Him”にメアリーを招いた縁で、『Mary』からのドリーミーな先行シングル“All That I Can Say”を手掛けて好相性を見せた。男運の悪さも共通するか(失礼)。
●DR. DRE
自作での“The Message”にメアリーを迎え、お返しにプロデュースした“Family Affair”は彼女初の全米No.1ヒットとなった。なお、『Growing Pains』の冒頭曲を手掛けたロン・フィームスターもドレー配下の鍵盤奏者から出世したプロデューサーである。
●BRYAN-MICHAEL COX
もともとはジャーメイン・デュプリの舎弟的な立場から、アッシャーやジャギド・エッジ、マライア・キャリーらの作品に深く関わってきた人。徐々に単独仕事を増やし、メアリーの別格ヒット“Be Without You”を手掛ける頃には完全に独り立ち。『Reflections(A Retrospective)』中の新曲や『Growing Pains』にも名を連ねており、ここ数年の女王を語るうえでもっとも重要なプロデューサーだろう。
●TRICKY STEWART
ソングライターのドリームを従えて2007年を席巻したアトランタの古株クリエイターで、ブルー・カントレルやブリトニー・スピアーズ、安室奈美恵、リアーナなど幅広い顔ぶれをオールマイティーに手掛けてきた。『Growing Pains』では先行シングルの“Just Fine”をはじめとする半数ほどの曲に抜擢されている。