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ANTENA OF THE YEAR 2007(2)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2008年01月31日 13:00

更新: 2008年01月31日 17:27

ソース: 『bounce』 295号(2008/1/25)

文/bounce編集部

さようなら2007年、こんにちは2008年

REUNION & COMEBACK
レッド・ツェッペリンの19年ぶりとなる再結成ライヴ、あるいはポリスのツアーを筆頭に、イーグルス(25年ぶり)やロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ(40年ぶり!)のアルバム・リリースなど、2007年は大御所アクトのリユニオンや前線復帰が目立った年だった。まず、4月に行われたフェス〈コーチェラ〉ではレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンやジーザス・アンド・メリー・チェイン、クラウデッド・ハウスが復活ライヴを敢行し、5月にはゾンビーズとジャムが再結成。後者はなぜかポール・ウェラー抜きだったこともあってほとんど話題にならなかったと思われる。また、いずれも6月に再結成を正式表明したヴァーヴやスパイス・ガールズ、さらには日本のX JAPANやLUNA SEAの復活など、90年代を代表するアーティストたちもそろそろ原点回帰の季節を迎えていると言えそうだ。そんななか、7月7日にはスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンが再結成ライヴを行い、スライ本人がしっかりパフォーマンスしたことも話題になった。なお、カムバックという意味では、療養中だった忌野清志郎の復活宣言も喜ばしいニュースだろう。みんな、お帰りなさい!

ELVIS PRESLEY
2007年に没後30年を迎えたアーティストといえば、マーク・ボランと並んでエルヴィス・プレスリー(77年8月16日に急逝)の名が挙がるだろう。節目ということもあって、日本では小倉智昭のコンパイルしたベスト盤や一十三十一による“Don't Be Cruel”のカヴァーも登場し、本国USのリリースでは、ブルース・スプリングスティーンやドートリーらによるカヴァー集も兼ねたサントラ『Elvis - Viva Las Vegas』が記憶に新しい。このように、古き良きアメリカの姿を追い求めるリスナーの嗜好は、全米チャートにおける広義のカントリー・ミュージック躍進やモダン・ロック勢の安定した評価へと、単に保守や内省とは片付けられない形で繋がっているように思えてならない。

REST IN PEACE...
2007年も多くの才能が惜しまれつつこの世を去った。羅列ではあるが、ここで改めてご冥福をお祈りしたい(敬称略)。1月12日、ジャズ・ピアニストのアリス・コルトレーン/1月13日、サックス奏者のマイケル・ブレッカー/1月24日、ヒップホップ・プロデューサーのディスコ・D/2月2日、元ファンク・ブラザーズのジョー・ハンター/2月2日、スピナーズのビリー・ヘンダーソン/2月2日、ブルース・シンガーのエリック・フォン・シュミット/2月22日、元キング・クリムゾンのイアン・ウォレス/3月9日、ボストンのブラッド・デルプ/3月14日、元モップスの鈴木ヒロミツ/3月19日、シンガー・ソングライターのルーサー・イングラム/3月27日、コメディアンの植木等/4月10日、dj klock/5月20日、ピアニストのベンジャミン・ワイズマン/5月28日、ZARDの坂井和泉/6月1日、ハイ・ファイヴのトニー・トンプソン/6月5日、DISCLOSEの川上/6月11日、ラッパーのスタック・バンドルズ/7月4日、元ドリフターズのビル・ピンクニー/8月1日、作詞家の阿久悠/8月4日、シンガー・ソングライターのリー・ヘイゼルウッド/8月5日、TERRY THE AKI-06/8月10日、ファクトリーを運営したトニー・ウィルソン/8月15日、ジャズ・ドラマーのマックス・ローチ/8月22日、パーカッション奏者の富樫雅彦/9月6日、ルチアーノ・パヴァロッティ/9月11日、ジャズ鍵盤奏者のジョー・ザヴィヌル/9月27日、ヴァイオリニストのHONZI/10月14日、スクリュード・アップ・クリックのビッグ・モー/10月18日、南アフリカのレゲエ・シンガーであるラッキー・デューベ/10月20日、元キリング・ジョークのポール・レイヴン/11月25日、クワイエット・ライオットのケヴィン・ダブロウ/12月4日、UGKのピンプ・C/12月5日、現代音楽家のカールハインツ・シュトックハウゼン/12月7日、ウェストエンドを設立したメル・シェレン/12月12日、アイク・ターナー/12月16日、シンガー・ソングライターのダン・フォーゲルバーグ/12月18日、ICEの宮内和之/12月23日、ジャズ・ピアニストのオスカー・ピーターソン……われわれにできることは遺された作品を丁寧に聴いて楽しむことだろう。

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