AUTHENTIC ROCK(2)
THE WHITE STRIPES 『Icky Thump』 Third Man/Warner Bros.
ブルース、ガレージ、プログレ、カントリーなど、ありとあらゆる音楽エッセンスを詰め込み、唯一無二の音世界を作り上げてしまったロック界の荒くれ姉弟。決闘を挑んでいるかのような迫力満点のこの怪物作が、ロック史に新たな1ページを刻むことに。
(柴田)
THE VIEW 『Hats Off To The Buskers』 1965/Sony BMG UK
〈初期衝動こそロックの真髄〉――これを如実に体現したガレージ復興勢の代表格。若さゆえの直球サウンドは、誰もが通ってきた青き日々の残像を瑞々しく映し出してくれるもの。いつの時代もシーンを作り、盛り上げるのは純粋な心を持つ者たちなのだ。
(柴田)
GOSSIP 『Standing In The Way Of Control』 Back Yard
UKロック・シーンを震撼させた女王が、2007年に日本上陸。はち切れんばかりの肢体に一瞬惑わされるが、ソウルフルでラウドなガレージ・パンクは文句ナシにカッコイイ。〈常識なんてF**K!〉と言わんばかりの強烈なアティテュードに、新時代の幕開けを見た。
(柴田)
HARD-FI 『Once Upon A Time In The West』 Atlantic UK
秀逸なコーラスに彩られた2作目で、さまざまな音の饗宴を実現させた彼ら。(ラウドなベース+妖しい舞踏+モータウンなリズム+流麗なメロディー)×ダブ÷パンク=ハード・ファイ! この図式はそこらのニューレイヴ・チームにはマネできないだろう。
(柴田)
BABYSHAMBLES 『Shotter's Nation』 Parlophone
スキャンダルに塗れようとも、一流のミュージシャンであることを証明したメジャー移籍作。ロックの真髄を押さえたグルーヴと、危うくて切ないソリッドな歌声は、時代を築き、縛られ、そこから抜け出そうともがく男の生き様を見せつけてくれるものだ。
(柴田)
RADIOHEAD 『In Rainbows』 _Xurbia _Xendless
リスナーが価格を決めるというダウンロード・スタイルで新作を発表し、論争を巻き起こした彼ら。だが、そのニュースをも霞ませてしまう音を仕上げてくるあたりは流石である。あらゆる感情を詰め込んだ強くて優しいサウンドで、またしてもロックの未来を提示した。
(柴田)
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