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特集

MOODMAN 2007→2008年のムード音楽

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2008年01月31日 13:00

更新: 2008年01月31日 17:27

ソース: 『bounce』 295号(2008/1/25)

文/轟 ひろみ


さて、さまざまな考え方を元に編み上げられたおもしろいミックスCDが2007年もあれこれ登場してきたのはこの特集内でも紹介しているとおりですが、なかでも素晴らしかったのは、テイ・トウワが監修する〈MOTIVATION〉シリーズからムードマンが発表した『MOTIVATION 6 ADULT ORIENTED CLICK NONSTOP-MIX BY MOODMAN』。ヨーロッパ勢を中心としたクリック・ハウス曲からまろやかな温かみを抽出し、スムースかつムーディーな流れで聴かせた同作は、まさに〈ADULT ORIENTED CLICK〉と呼ぶに相応しい優美な〈気分〉で満たされています。いろんなシチュエーションに心地良さをつれてくるこの名盤について、担い手のムードマンに話を伺いました。

――まず、リリースに至った経緯を教えてください。

「きっかけは、宇川直宏くんのMixrooffice(東京・渋谷にある宇川のクラブ付きオフィス)です。不定期ですが、そこでやらせてもらっている〈MOODMANOW!〉というパーティーがあって、タイトルどおりに僕がその時に気になっている音楽をひたすらかけるというものでして。その2回目がクリック・ハウスを柔らかくかけるという夜で、昨年の春ぐらいでしょうか。その時にテイさんが一番乗りで遊びに来てくれたんです。お客さんもまだいない状態だったので、気に入っているクリックをゆるくかけていたのですが、それを聴いたテイさんが〈これって2000年代のムード音楽だよね。この感じで一枚作らない?〉と話を振ってくれたんです」

――〈ADULT ORIENTED CLICK〉という言葉自体もそこから出てきたのですか?

「ジャケット・デザインを頼んだ宇川くんにデモテープを渡したところ、〈これってAORだよね。クリックだから、AOCだね〉という発言があって、それがそのままタイトルになりました。なので、完全に後付けです。出来たものに最終的に付けられたニックネームのようなものだと思っています」

――選曲の基準などはあったのですか?

「決まっていたのはテイさんが提示してくれた〈2000年代のムード音楽〉というテーマです。僕はもともとエレベーター・ミュージックやエキゾティック・サウンド、バチェラー・パッド・ミュージックが大好きなので、いまのダンス・ミュージックでそのような聴き心地にするにはどうしたらいいか、という観点で選曲しました」

――ところで、今作は12インチが元になっているのでしょうか? それともデータをベースにされているのでしょうか?

「今回は12インチを使いました。Mixroofficeで、通常のDJと同じように、ライヴ形式で一発収録しました。今回セレクトした曲の約半分はアナログのみのリリースで、まだ良い状態のデータが存在しなかったこともアナログを使った理由です。そういう意味では過渡期の作品といえるかもしれません」

――凄く起伏があるようにも聴けるし、まったく一様なムードが続いていくようにも聴こえるのがおもしろいですね。

「何度聴いても展開がよく掴めないミックスCDが個人的に好きなので、そういうふうになればいいかなとは思いました。なので、そう言っていただけると嬉しいです。その日の気分でいろいろな聴き方ができるのが、また〈ムード音楽〉の本質だと思いますから」

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