HIP HOP(2)
KRS-ONE & MARLEY MARL 『Hip Hop Lives』 Koch
ティーチャーズ・バック! ナズの『Hip Hop Is Dead』に触発されて、伝説の〈ブリッジ・バトル〉を演じた首謀者同士が結束した一枚。時代に媚びない俺イズムを貫く両者が生み出したケミストリーには、オールド・ファンならずとも興奮させられたはず!
(升本)
MISTAH F.A.B. 『The Baydestrian』 Faeva Afta/SMC
キーク・ダ・スニークと共に2007年のベイエリアを牽引したのが、シズ・フェイスで睨みを利かせるこの男。ヴァーサタイルなマイク巧者ぶりにますます磨きがかかった本作の充実ぶりからすると、今年のメジャー・デビュー盤も大いに期待できそう。
(高橋)
PHAROAHE MONCH 『Desire』 SRC/Universal
ヴェテランの復活が目立った2007年だが、このモンチのアルバムも実に8年ぶりとなるものだ。時流を意識したソウルフルな側面を見せながらも、変わらぬフリーキー・フロウはブランクをまるで感じさせず。パブリック・エナミーのカヴァーも熱かった!
(升本)
HUEY 『Notebook Paper』 Jive
セントルイス流儀のキャッチーさと、スナップ~トラップやメロウ系など南部モノのオイシイ部分を器用に頂戴したスマッシュ・ヒット作。クセになるフックや目を引く振り付けのダンスなど、ここ数年のトレンド要素を集約したような“Pop, Lock & Drop It”が大人気に!
(升本)
SHOP BOYZ 『Rockstar Mentality』 Universal Republic
ヒップホップ界の〈ロックスター〉ブームにズバリな新世代パーティー・ロッカーズ。とはいえ、ロックなのはあくまでもメンタル面の話ってことで、アルバムはアトランタ・クランクを基盤にした直球のサウス路線が中心だった。イメージだけで避けるのは厳禁!
(升本)
COMMON 『Finding Forever』 Getting Out Our Dreams/Geffen
デビューから15年、初の全米チャートNo.1を手中にした通算7作目。じっくり聴かせるアルバムを丹念に作ってきたことで掴み取ったこの成功は、コンシャス・ラッパーが〈リングトーン時代〉を生き抜くうえでのひとつの指針になるはず。
(高橋)
CHAMILLIONAIRE 『Ultimate Victory』 Chamillitary/Universal
カース・ワードを使わなくても十分にストリートたりうる――そんな大胆な発想を最高にクールな形で実践してみせた、コンシャス・ラップの新時代到来を予感させる超大作。テキサス・シーンの連帯を訴えた“Won't Let You Down”の長尺版も必聴だ。
(高橋)
50 CENT 『Curtis』 G Unit/Shady/Aftermath/Interscope
蟹江とのアレばかりが注目され、2007年もっとも過小評価された作品と呼びたい。ジワリと効能が出てくる“I Get Money”、刺激的な“Ayo Technology”、トレンドを意識した“I'll Still Kill”など〈わかってらっしゃる〉曲がズラリで聴き応えアリスギ!
(升本)
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