耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
9 槇原敬之
『Listen To The Music 2』 EMI Music Japan(2005)
このカヴァー・アルバムでエルトンの“Your Song”を披露しているマッキー。歌い手としてはまったく異なるタイプだが、ナイーヴな歌世界を親しみやすいメロディーで普遍的なポップソングへと昇華する鮮やかな才能は明白な共通点のひとつだ。エルトンお気に入りのブルーがマッキーをカヴァーしたこともあったね。
(出嶌)
10 MADONNA
『Confessions On A Dancefloor』 Warner Bros.(2005)
何かと口うるさいエルトンを多くのセレブが寛大な心で見守るなか、マドンナだけはついムキになってしまうようで……。しかし例の口パク論争もエルトンが謝罪するかたちで終焉を迎え、現在はエルトンの新作用コラボに向けてキャッキャしながらスケジュールを調整中とのこと。オバハン同士の関係って複雑ね!
(山西)
11 JAMES BLUNT
『All The Lost Souls』 Atlantic UK/ワーナー(2007)
男性シンガー・ソングライターとしては“Candle In The Wind”以来、初の全英No.1を獲得した“You're Beautiful”に対し、「“Your Song”に継ぐ秀作」と賛辞を贈った御大。もちろんブラントも彼を崇拝しており、エルトンらシンガー・ソングライターが華やかだった時代へのオマージュ曲“1973”を先日発表したばかり。
(冨田)
12 RAY CHARLES
『Genius Loves Company』 Concord(2004)
一流のロックンロール・ピアニストでもあった〈ジニアス〉。盟友のビリー・ジョエル同様にエルトンの憧れでもあったはずで、このデュエット企画盤には自曲“Sorry Seems To Be The Hardest Word”を携えて参上。〈Sorry〉には〈お悔やみ〉という意味もあるが……美しい共演の数か月後、レイは天に召されている。
(出嶌)
13 AMY WINEHOUSE
『Back To Black』 Island(2007)
早耳で知られるエルトン卿が今年に入ってハゲしく反応しているアーティストこそ、同郷のミドルセックスから飛び出したワインハウス姐さん。素行の悪さも何のその(というか、むしろそこも含めて気に入られてる?)、おそらく近いうちにこの酒灼けセクシー声とエルトンのピアノの共演が実現するはず!
(山西)
14 GILBERT O'SULLIVAN
『A Stranger In My Own Backyard』 Mamou/ビクター(1974)
ポール・マッカートニーが「僕の後に続くのは、エルトン・ジョン。そしてギルバート・オサリバンさ」と語った逸話は有名だが、当のエルトンも「ライヴァル? 強いて挙げるならオサリバンかな」と、彼の才能を認めていた。ちなみに、本作のジャケはエルトンのアートワークも手掛けたデヴィッド・ラーキンが担当!
(冨田)
15 GUNS N' ROSES
『Use Your Illusion I』 Geffen(1991)
幼少期に聖歌隊でピアノを弾き、作曲は鍵盤で行うという背景からしてダブるアクセル・ローズもエルトン信者のひとり! その憧れはバラードに顕著だが、当時から周囲も影響を認めていた名曲“November Rain”は歌い口からしてモロ。なお、本作の翌年に両者はフレディ・マーキュリー追悼ライヴで共演している。
(出嶌)
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