KEEP THE FAITH 耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
CAROLE KING
『Love Makes The World』 Rockingale/Koch(2001)
ソウル界でも愛された“You've Got A Friend”を例に挙げるまでもなく、歌い手の人種を選ばない普遍的な名曲を書けるソングライターの先達ともいえる彼女。その系譜を証明するかのように、本作では“You Can Do Anything”を(キャロル・ベイヤー・セイガーも交えて!)童顔と共作し、歌声も重ねております。
(出嶌)
JON B
『R U Still Down - Greatest Hits』 Yub Yum/Epic
童顔の愛弟子であり、似通ったテイストを持つシンガー・ソングライター。〈白いベイビーフェイス〉とも評されたそのセンスは確かに師匠への傾倒ぶりが目立つが、ヒップホップの採り入れ方や、クールさとスムースネスの発露は師匠にはない持ち味だ。
(池谷)
KIRK WHALUM
『The Babyface Songbook』 Rendezvous(2005)
実際にプロデュースを仰いだりしているケニーGを筆頭に、ベイビーフェイスの美メロはスムース・ジャズ界と相性が良い。で、忘れちゃいけないのが、彼を〈ヒーロー〉と呼んで崇拝するこの大物テナー・サックス奏者だ。表題どおりのカヴァー集となる本作では、スウィートな旋律が甘く囁いてはすすり泣く。童顔でもアダルト。
(出嶌)
LUTHER VANDROSS
『Luther Vandross』 J(2001)
かつてエピックで同じ時を過ごしていたルーサーとベイビーフェイスは、本作のプロデュースを通じて合体。ルーサーの他界後、その追悼盤で“If Only For One Night”を披露したフェイスからは、ロマンティックなバラード歌いの先輩としても慕われていたことだろう。
(林)
JAMES TAYLOR
『Sweet Baby James』 Warner Bros.(1970)
『Playlist』で唯一2曲カヴァーされているJTさん。カントリーやソウルの肌合いもあるマイルドな本作から、〈シンガー・ソングライター〉という存在にスポットを当てたヒット“Fire And Rain”を童顔が選んだのは偶然じゃないだろう。音楽的には都会的な『In The Pocket』も童顔好きにはオススメだ。
(出嶌)
VARIOUS ARTISTS
『Diane Warren Presents Love Songs』 Warner Bros.
童顔に比肩するヒット・ソングライターという意味で浮かぶのがダイアン・ウォーレン。このコンピでは彼女がセリーヌ・ディオンやフェイス・ヒル、エアロスミスらに書き下ろした名曲群を堪能できるが、ツボを心得た職人的なメロディーとシンプルな詞の世界には、童顔に通じる普遍性があった。
(出嶌)