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特集

Babyface

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2007年10月18日 11:00

更新: 2007年10月18日 17:43

ソース: 『bounce』 291号(2007/9/25)

文/荘 治虫


  R&B系男性シンガーとしてはこの日本でも久々に大きくブレイクしたニーヨは、ビヨンセやリアーナたちのヒットを支えるソングライターとして現在のシーンには欠かせない存在となっている。R&Bをベースとしながらも、ポップ・リスナーをも直撃する彼のソングライティングの台頭は、サウンド重視のシーンでプロデューサーの影に隠れがちだったソングライターという職業に再度スポットを当てたという点で意義深い。今回の主役は、彼と同じように──世代も活動歴もヒットの数も桁違いで、作風も異なる両者を結びつけることはやや強引かもしれないが──ソングライターとして数々のヒット曲を生み出し、自身もレコーディング・アーティストとして20年以上のキャリアを持つベイビーフェイスだ。彼のメロディーは破綻なく美しく、歌詞は繊細かつロマンティックで、強いメッセージを持っても品格を失うことは決してない。すべての音符、すべての言葉が意味を持つ、丁寧なソングライティング。典型的なソウルフルさは求め得ない代わりに、万年の〈青臭さ〉を湛えたおセンチなヴォーカル。現役のシンガー・ソングライターとしては最高峰に位置するひとりである。

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