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特集

HIP HOP IS ALIVE 2007(2)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2007年09月27日 11:00

更新: 2007年09月27日 14:25

ソース: 『bounce』 291号(2007/9/25)

文/出嶌 孝次、Masso 187um

YUNG JOC
『Hustlenomics』
 Block/Bad Boy South/Atlantic(2007)
“It's Goin' Down”の衝撃を引きずるトラックも手堅く披露しながら、それ以上の新展開を用意したセカンド・アルバム。フックがキャッチーな“Coffee Shop”を筆頭に、ジャジー・フェイによるソウル調からサグいトラップ曲、下世話なパーティー・チューンまで楽曲は粒揃い。メジャー感とロウなイナタさの配合具合が最高!!

DIZZY a.k.a. RAW D.I.
『From The Ground Up』
 PCO(2007)
ニューオーリンズを拠点に活動するローカル・ラッパーで、地元の人気DJであるラジ・スムーヴの援護を得てアンダーグラウンドな活動を続けてきた注目株の新作。ミックステープで共演済みのリル・ウェインやカレンシー、元UTPのスキップを招いて気合いの入ったラップを聴かせる熱い作りで、泥臭い地元愛も感じられる隠れ佳作だ!

8BALL & MJG
『Ridin' High』
 Bad Boy South/Atlantic(2007)
20年近いキャリアと衰えぬスキルを誇る、メンフィス版UGK(?)の意欲作。レーベルメイトのヤング・ジョックやゴリラ・ズーの若々しい勢いやディディの政治力も適当に利用しつつ、バカっぽいベース・トラックからノスタルジックな地元讃歌までを硬軟自在に聴かせる2人の語り口に圧倒されること必至だ。もっと評価を!

KIA SHINE
『Due Season』
 Rap Hustlaz/Universal Motown(2007)
ヨー・ゴッティらを手掛けてきたディープ・メンフィスのプロデューサーがマイクを握ってメジャー・デビュー。いくら何でもチープすぎる出来がドープすぎるフロア・ヒット“Krispy”を筆頭に、消臭もしないままローカル・マナーをメジャーに持ち込んでいるのが痛快。ジム・ジョーンズとの好相性ぶりにも頷ける胡散臭い快作!

CHINGO BLING
『They Can't Deport Us All』
 Big Chile/Asylum(2007)
ベイビー・バッシュらとの絡みで名を馳せてきた、テキサスのチカーノ・ラッパーによるメジャー・デビュー作。地元のレジェンドである故ファット・パットを序盤から疑似フィーチャーし、ラティーノ繋がりでピットブルと組んだり、D4Lとバカ騒ぎしたり、どこまでシャレかわからないキャラ同様の怪しさも漂うカラフル盤です。

HUEY
『Notebook Paper』
 Hitz Commitee/Jive(2007)
まだまだ続くダンス・トラックの流行にセントルイスから応えたスマッシュ・ヒット、“Pop, Lock & Drop It”を収録したファースト・アルバムだ。チープでパーカッシヴな作りにはアトランタ録音という環境も作用しているようだが、フロア向けに止まらず、予想以上に真摯な表情でラップする姿も格好良い。ロイドやT・ペインの好演も光る。

RICH BOY
『Rich Boy』
 Zone 4/Interscope(2007)
ポロウ・ダ・ドンが見い出したモービル出身のラッパーで、“Throw Some D's”をヒットさせたリッチ・ボーイの重量級アルバム。ウィル・アイ・アムばりの多芸ぶりを見せるポロウの華やかなビートとリチ男の強面なフロウが衝突し、メジャー感に溢れた仕上がりとなっている。久々にラップ回帰したアンドレ3000の登場も話題に。

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