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ALL FUCKED UP ミックスCDで確認できる独自の選曲センス

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2007年09月20日 09:00

更新: 2007年09月20日 16:45

ソース: 『bounce』 290号(2007/8/25)

文/池田 謙司

 もともとがDJやプロデュース業が似合う、裏方/黒幕的なイメージのあるウェザーオール。これは自分が前面に出るアーティストとしての活動よりも、次代の音楽トレンドを発掘する作業でこそ彼の適性が最大限発揮されるせいかもしれない(それと悪人的なツラ構えね)。さらに特徴的なのは、自分とジャンルを結び付けない立ち位置にいること。〈テクノの人〉でも〈ハウスの人〉でも〈ロックの人〉でもなく、同時にそのいずれでもある。もちろん、彼がパンクやダブ~レゲエ、ニューウェイヴに影響されてきたことや、クラブ・シーンの草創期に頭角を現してきた経緯も、彼の選曲眼を培った重要なファクターだろう。常に一歩半~二歩ほど先を行くその嗅覚の鋭さは、これまでリリースされてきたDJミックス作品を遡ってみるだけでもあきらか。〈Live At The Social〉ではディープ・ハウスに主眼を置きながら、〈Hypercity〉ではクリックに目を付け、〈Fabric 19〉ではエレクトロ……と、そのつど異なった音を提示しつつも自身の強烈な個性でまとめ上げてしまうセンスに、周囲はウェザーオールらしい音だと納得させられてしまうのだ。
▼アンドリュー・ウェザーオールのミックスCDを紹介。


リチャード・フィアレスとの連名による99年の『Live At The Social Volume 3』(Heavenly)


2001年の『Hypercity Mixed By Andrew Weatherall』(Forcetracks)

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