さまざまなシチュエーションで楽しめる、今年の日本の夏盤ガイド(2)
シライシ紗トリ
『Happydom』 Coconut Palm ORANGE RANGEなどのプロデューサーとして知られる彼の初ソロ作。NY、LA、ハワイ、東京のスタジオで大好きなミュージシャンたちと、大好きな音楽をエンジョイする姿が眩しい。ハッピーなレゲエやジェントルなハワイアンなど、夏気分を盛り上げるナンバーがテンコ盛り!(桑原)
Curly Giraffe
『Ta-dah』 BURGER INN アコースティックな音色が優しさを、たまらないほどのメロウネスが安らぎを与えてくれる、夏の強い陽射しも忘れてしまうような波に揺られるサーフ・ミュージック。一日の始まりにも、終わりかけの夕暮れ時にも、なんにもない休日にだって潮風と共にさりげなく聴こえてきてほしい素敵な一枚!(中山)
チュラマナ
『楽園の虹』 ビクター 沖縄とハワイが融合した究極のアイランド・ミュージック! 三線とスラックキー・ギターが絡み合うオーガニックなサウンドと少女のように瑞々しい歌声は、まるで時間が止まってしまったかのような錯覚を覚えるほどピースフル。日常に疲れ、くすんでしまったアナタの心を浄化してくれる一枚ですよ!(小林)
藤乃家舞
『gold leaf』 quietpath/Cemetery まさに〈真夏の夜の夢〉な一枚です。ガムランや奄美民謡といった曲の至るところで花火の咲き誇る音色が混じり合い、こんなにも美しい世界が! 一十三十一や朝崎郁恵といったゲストが彼のメロディーと花火の音色に共鳴し、ほんの少し妖しげで、とてつもなく神秘的な夏の夜を描き出します。(中山)
MAKOTO WADA
『wadaMambo's homemade~monaural DELUX~』 basis 骨の髄まで溶かされちゃいそうな、このユルさはただごとじゃありません。チープな機材で宅録された、カセットコンロスのワダマコトがエキゾチカ、カリプソ、ブルースなフィーリングでギターをゆったり爪弾く極上リラクシン盤。この夏の昼寝BGMは今作に決定です!(須藤)
Philharmonic Reggae Session
『Classic for Reggae Lovers』 キング 今夏最高のリゾート・ミュージック! HAKASE-SUN、The Miceteeth、武田カオリらによるスペシャル・ユニットが贈る、クラシックのレゲエ・カヴァー集。ドリーミー&ムーディーに料理された名曲たちの聴き心地の良さは、まるで素敵なハンモックに揺られているかのようです。(須藤)
RIDDIMATES
『TOO MUCH BLOWING IS JUST RIGHT』 SKA IN THE WORLD テナー・サックスとトロンボーンのアンサンブルを基調に、打ち込みと生バンド、2つのスタイルを巧みに使い分ける彼ら。ジャマイカン・ミュージックの歴史をパンク・スピリットをもって紐解くサウンドは、ギラギラとした太陽の下、浜辺で踊り狂いたくなる感じです。(斉藤)
VARIOUS ARTSITS
『Steel Pan Plays Burt Bacharach』 ポニーキャニオン バート・バカラックのメロディーをスティールパンで調理するアルバムだって。なんて夏向きメニューなんだろう。Sunshine Love Steel Orchestraや原田芳宏らが優しく奏でる愛の名曲たち。どれも涼しげでスウィートで、聴いていると身も心もとろけそうになるのです。(桑原)
BAGDAD CAFE THE trench town
『SATISFACTION』 ビクター 大阪発、11人編成大所帯ラヴァーズ・バンドによるニュー・アルバム。温かなホーン・アンサンブルと、やさしく包み込むような女性ヴォーカル3人のコーラスワークが織り成す芳醇な楽曲たち。火照った身体を穏やかにクールダウンさせてくれる、サンセット・ヴューがよく似合う一枚です。(斉藤)
Ailie
『Ailie』 LD&K DUBSENSEMANIA界隈などで客演を重ねてきたレゲエ・シンガー、Ailieの初単独アルバムもこの夏のオススメ。奇を衒うことなく、どこまでもストレートに〈君〉や〈愛〉について歌い上げるソプラノ・ヴォイスは、甘酸っぱいあの夏の記憶を呼び覚ましてくれる。大切なあの人とのドライヴにどうぞ。(斉藤)
9miles
『Belly-Go-Round』 handcuts ロックステディを基調に、歌心溢れるレゲエを聴かせてくれる彼らの2年ぶりとなる復活作。透明度の高いYasucoの歌声が、楽曲の持つ独特の〈揺れ〉や〈抜き〉の感覚と絶妙に交じり合う。それは、真っ白な入道雲の上をフワフワと散歩しているかのような、不思議なひとときを届けてくれます。(斉藤)
The Cavemans
『Soul Dub Monster』 KSR 新ヴォーカリストを迎えた彼らが再始動。ビール片手にほろ酔いでこれを聴いて、気心の知れた仲間たちとワイのワイのしながらユルユルと踊っていたいなぁ。スティーヴィー・ワンダー“Sir Duke”のカヴァーでは〈ビール追加!〉って具合に気分も最高潮! 笑いの絶えない夏にピッタリの一枚です!(中山)