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YOU TURN ME ON I'M A RADIO! ジョニへの感謝を込めて……、個性派アーティストが多数参加した豪華絢爛なトリビュート盤!

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2007年07月19日 11:00

更新: 2007年07月19日 17:43

ソース: 『bounce』 288号(2007/6/25)

文/村尾 泰郎

『A Tribute To Joni Mitchell』――なんの装飾もないスッピンのタイトルで届けられたジョニ・ミッチェルのトリビュート・アルバム。企画したノンサッチが、ビル・フリゼールやウィルコなどジャンルを越えてヴェテラン・アーティストを丁寧にサポートしてきたレーベルだけに、参加アーティストは大物揃いだ。

  なかでも今回の目玉のひとつは、ビョークの参加だろう。ビョークがジョニを好んで聴いているという印象はないけれど、アートワークや映像まわりもすべて自身で指揮する、いってみれば〈多才な女性シンガー〉繋がりか。ビョークは抑えた内省的な雰囲気で、彼女でしかありえないジョニの解釈を聴かせてくれる。女性陣のなかでストレートにイメージがダブるのはエミルー・ハリスやKD・ラングあたりだが、なかでもカサンドラ・ウィルソンの歌声には、90年代以降のジョニの歌声に通じる色気と凄みがある。

 男性陣を見渡すと、いちばんの注目は別枠でも紹介済みのプリンスで、ファルセット・ヴォイスとピアノの音色が官能的に溶け合っている。またカエターノ・ヴェローゾやエルヴィス・コステロは、豊かな音楽性と艶やかな歌声でジョニの世界にすんなり馴染んでいるし、ブラッド・メルドーのピアノもジョニのジャズへの想いに敬意を表している。また、唯一の若手、スフィアン・スティーヴンスが華々しく冒頭を飾り、トリは〈同窓生〉のジェイムズ・テイラーでしっとりと締め括るという構成も味わい深い。まさに歌の女王へのノンサッチ(=逸品)な贈り物だ。

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