こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

Disc Guide ソウルの在処を示す名盤たち

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2007年03月29日 11:00

更新: 2007年03月29日 19:39

ソース: 『bounce』 285号(2007/3/25)

文/出嶌 孝次、林 剛

BRIAN McKNIGHT 『Ten』 Warner Bros.(2007)
これまではアルバムごとにさまざまなチャレンジを繰り広げて音楽性を拡張してきた彼だが、このレーベル移籍第1作目では、良い曲を良い声で歌うという本質に立ち返った印象。カントリー界の人気者集団、ラスカル・フラッツを招いたことで逆に粋な黒さを見せつけているのもおもしろい。手堅くも魅力的なブライアン節に酔わされる名品だ。
(出嶌)

TEENA MARIE 『Sapphire』 Cash Money/Universal(2006)
ジョス・ストーンの登場より25年前に活躍していた青い瞳のソウル。キャッシュ・マネーでは2枚目となるこの最新作でも、現代性も自然に導入した独自のサウンドを聴かせてくれる。持ち前のエモーショナルな歌声も年輪を重ねて丸みを帯び、しっくり耳に馴染む。スモーキー・ロビンソンとコラプトの名前が並ぶのも彼女ならでは。
(出嶌)

RAPHAEL SAADIQ 『Raphael Saadiq As Ray Ray』 Pookie(2004)
今回ジョス・ストーンをプロデュースしたラファエルの、現時点での最新アルバムはこちら。ブラックスプロイテーション映画を気取ったコンセプチュアルな内容で、70年代ソウルの精神性を甦らせんとした力作だ。蒼く艶やかな歌声も素晴らしいけど、この時に宣言していたルーシー・パールの再編はどうなったの?
(出嶌)

LEERA JAMES 『A Change Is Gonna Come』 Atlantic(2005)
ロバート・ランドルフ&家族バンドの新作でも好演していたソウル・シスターの、すでにヴィンテージな傑作! ブルージーと形容したくなるディープネスを武器に、当代随一のマッシヴなソウル歌唱を披露。カニエ・ウェストやジェイムズ・ポイザー、ラファエル・サディークらによる舞台装置も盤石だ。そろそろ新作も?
(出嶌)

NIKKA COSTA 『Can'tneverdidnothin'』 Virgin(2005)
ここに並ぶと少し浮くかもしれないけど……ティナ・ターナーにも通じるロッキンなソウル愛とプリンス譲りのファンクネスを併せ持った彼女のセカンド・アルバム。実際にアイク&ティナのカヴァーも演りつつ、煙たいディープ・バラードにも挑戦した逸品だ。ジョスが方向転換したことで、〈ネクスト・ジャニス〉の座もいただきか?
(出嶌)

LEMAR 『The Truth About Love』 RCA(2006)
アイドル的な出自でUSメインストリームを意識したヒットも生む一方、デビュー時からこくまろなソウル道への興味も覗かせていたレマー。この通算3作目ではついにオールド・ソウル・マナーの楽曲を主軸に据えて趣味爆発! ジョス・ストーンと“Anniversary”でデュエットしたほか、UKソウルの大先輩であるミーシャ・パリスとの共演もよろしい。
(出嶌)

NATALIE COLE 『Leavin'』 Verve(2006)
メイシーの新作に参加した彼女だが、カヴァー集となるこの最新作も絶対に聴き逃し禁止! ダラス・オースティンらアトランタの敏腕ミュージシャンが緩やかな南部味の演奏を展開し、主役はアレサからフィオナ・アップル曲までをソウルフルに歌う。リラックスした場のヴァイブまでもが封入された名作だ。
(出嶌)

DADDY'S LITTLE GIRLS 『Soundtrack』 Atlantic(2007)
過去にも好盤を残してきたタイラー・ペリー映画のサントラ第3弾。アンソニー・ハミルトン曲にミュージックとジャヒームが加わったソウル三銃士に、ホイットニー・ヒューストン一家勢揃いといったコラボはこの手の企画盤らしい楽しさ。で、タミカ・スコット(エクスケイプ)やチャールズ・ムーア(元トランジションズ)がディープ!
(出嶌)

THE CROSSRHODES 『The Invitation』 Urban Ave 31(2006)
中身の想像できないジャケでどう考えても損してるっぽいけど……縦横無尽にアイデアを出し入れしたソウル~ファンクの名作。ラヒーム・デヴォーンと地元DCの仲間たちのユニットで、ラヒームの傑作『The Love Experience』に横溢していたロマンティックな酩酊オルタナ・ソウル(?)感覚が、より多面的に展開されている。
(出嶌)

VAN HUNT 『On The Jungle Floor』 Capitol(2006)
異能のハンサムがより生々しい表現へと踏み出したセカンド・アルバム。ロック的な肌合いも強くなってはいるが、デビュー時からのプリンス趣味を緩やかに自己の骨っぽい表現へと転化。ヴァイブ重視ながらも輪郭のはっきりしたメロディーを男らしく歌う。ストゥージズのカヴァー“No Sense Of Crime”をやるセンスも凄いわ。
(出嶌)

インタビュー