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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2006年12月28日 11:00

更新: 2006年12月29日 00:22

ソース: 『bounce』 283号(2006/12/25)

文/出嶌孝次、ダイサク・ジョビン

 ポップ・ミュージック=年齢性別問わず聴き手を選ばない(対象を狭めない)わかりやすさを持ちつつ、ライトな音楽好きもコアな音楽ファンも楽しめる(納得させられる)クォリティーを持った音楽――と定義して、特に日本の音楽シーンの歌(歌詞、言葉)に限定して2006年に個人的に思ったことを少々。全体的に感じたのは、まず歌詞がちゃんと聴こえてくる歌が本当に少ないこと。始めから相手(リスナー)に伝えようっていう意志のない歌い方(発声の仕方)だったり、ちゃんと発音して言葉の意味は伝わってくるけど、どうしようもなく安っぽく使い尽くされた言い回しだったり、〈詩〉っぽくファジーな言葉を羅列してるだけで逆に何を伝えたいんだかさっぱり理解不能なものか、あるいはまったく心を掴まない/震わせない、どーでもいい/聞き流してしまう、ただの退屈な日常の描写といった力のない内容だったり。そんななか、KAT-TUNやENDLI-CHERI☆ENDLICHERI、ORANGE RANGEといったポップ・アイドルたちの楽曲は相変わらず歌詞、メロディー、サウンドのトータルとして非常にクォリティーが高い出来映えだったし、冨田ラボ、バッパーズ、そしてキヨシローといった本当の意味でのプロフェッショナルなソングライターたちの歌詞(言葉)は相変わらず素晴らしくて楽しめた。新人でいうと若い女の子たち――特にオレスカバンドとチャットモンチーは、キャッチーなメロディーと一体化した歌詞、それをはっきりと伝えようとする強い意志が込められたヴォーカルといったインパクトの大きさで、一聴しただけですぐに覚えてしまった。まさに〈ポップ〉な力を持った才能あるソングライター。また、白昼夢の中での俳句読みのようなポエトリー・リーディングがユニークなLANTERN PARADEの迸る詩情も強烈でした。
(ジョビン)

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