REGGAE(2)
CHAM 『Ghetto Story』 Atlantic
タイトル曲の大ヒットもあって、非常に待たれていたアルバムだ。デイヴ・ケリー=マッドハウスの斬新なトラックメイクを後ろ盾に、主役の堂々としたDJイングの凄みをうまく引き出すことに成功。アリシア・キーズをフィーチャーした表題曲のリミックスも注目を集めた。
(大石)
TAMI CHYNN 『Out Of Many One』 Uni-versal
タンヤ・スティーヴンス、マッカ・ダイアモンドら女性アーティストが充実のアルバムを届けてくれた2006年。そのアイドル的なルックスとキャラクターでひときわ輝いたのが彼女。R&Bのニュアンスも自然に表現し、キラキラとしたポップ性が詰まった仕上がりだった。
(大石)
GYPTIAN 『My Name Is Gyptian』 VP
“Mama”“Serious Times”の大ヒットでシーンの最前線に躍り出た新進ラスタ・シンガーのデビュー作は、初作ならではの蒼さをポップに包み込んだ傑作に。ルータン・ファイヤやジャー・メイソンらラスタ系アーティストが良作を放った2006年においても、この瑞々しさはピカイチ。
(大石)
ADRIAN SHERWOOD 『Becoming A Cliche』 On-U/Real World
On-Uの総裁が放ったソロ作は、リー・ペリーやリトル・ロイなどをフィーチャーし、70年代末から続く彼の活動を凝縮したような内容に。エイドリアン=ダブという図式を逸脱する柔軟な世界観を打ち出し、ソロ・アーティストとしての底力を発揮した。
(大石)
BUJU BANTON 『Too Bad』 Gargamel
近年、ジャマイカのシングル市場においても復調の兆しを見せている彼。その勢いをダンスホール色も濃厚な作風で閉じ込めた今作は、唯一無二の話芸の魅力をたっぷり楽しめる内容となった。久しぶりの来日公演でもその存在感を存分に発揮。2007年も引き続き暴れてくれそうだ。
(大石)
LUCIANO 『Child Of A King』 VP
出せば年間ベストにノミネートされる彼だが、全体をメロウなトーンで統一した今作も素晴らしい仕上がりだった。ボブ・アンディのカヴァーなどもあり、彼がレゲエの歴史に名を残す存在であることをはっきりと証明してみせた。〈Reggae Sunsplash In Japan〉でのライヴも凄かった!
(大石)
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