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特集

耳で聴いたピープル・トゥリー

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2006年11月22日 12:00

更新: 2006年11月22日 18:40

ソース: 『bounce』 281号(2006/10/25)

文/北爪 啓之、久保田 泰平、山西 絵美

エヴリシング・バット・ザ・ガールをめぐる音楽の果実は、ここに一本のトゥリーを生んだ

THE STYLE COUNCIL
『Cafe-Bleu』
 Polydor(1984)

  ポール・ウェラーはことのほかEBTGがお気に入りだったようで、一時は自身のレーベルに招聘しようと企んでいたほど。本作に収録されている名曲“Paris Match”にはベン&トレイシーが参加しているが、モロにジャジー&ムーディーな作風ゆえ、むしろポールがEBTGに客演したかのような趣があっておもしろい。(北爪)

COLE PORTER
『It's De Lovely:The Authentic Cole Porter Collection』
 Bluebird

  EBTGのデビュー曲はアメリカの大衆音楽史を代表する作曲家、コール・ポーターのペンによるスタンダード・ナンバー“Night And Day”のシンプル極まりないカヴァー。また、ベンはジャズ・ピアニストだった父親の影響もあって、この偉大な作曲家の名曲群には幼少時から親しんでいたようだ。(北爪)

フリッパーズ・ギター
『海へ行くつもりじゃなかった』
 ポリスター(1989)

  彼らの楽曲そのものというより、記事などでの〈お気に入り〉コメントをとおして、EBTGなどチェリー・レッド作品に触れたリスナー諸君も多いのではないでしょうか。彼らのファースト・アルバムである本作とEBTGの『Baby, The Stars Shine Bright』は、夏になると引っぱり出してきたくなる作品です。(久保田)

BELLE AND SEBASTIAN
『If You're Feeling Sinister』
 Matador(1996)

  バンドの資質としてはフェルトやロータス・イータスあたりにより近いものを感じるが、スチュワート・マードック(特に初期)のどうにもこうにも〈心底爽やか!〉にはなりきれない、淡く素朴で緩やかな憂いを帯びた呟きヴォイスには、ベン・ワットのモノクロームな歌唱を思わせる瞬間が確実にある。(北爪)

山下久美子
『Souls』
 東芝EMI(2001)

  このカヴァー・アルバムでEBTGの“Come On Home”(『Baby, The Stars Shine Bright』収録)を取り上げています。EBTGのオリジナルがリリースされた当時は、〈総立ちの久美子〉と言われていたほどチャキチャキのロック娘だった久美子さんですが、こんなおしとやかな曲も好まれていたんですねえ。(久保田)

MASSIVE ATTACK
『Protection』
 Circa/Virgin(1994)

  今作のタイトル・トラックでトレイシーを起用し、クラブ寄りのサウンドと彼女の歌声との相性良さを証明してみせた彼ら。その後、ディープ・ディッシュやアダムF、別掲のティーフシュワルツなど、クラブ・アクトからの客演依頼が殺到するトレイシーだが、その火種となったのはやはりマッシヴの存在が大きい。(山西)

SWING OUT SISTER
『It's Better To Travel』
 Mercury(1987)

  中期EBTGをよりソウル寄りに、よりゴージャスに、よりメジャー・テイストに(って、つまり全然違うってことか?)展開した感じが彼らか。いや、実は音的なことよりも、ジャズやボサノヴァ、ソウルなどの要素をいかにもUK的なソフィスティケートされたポップスに昇華した手腕にこそ近似性あり。(北爪)

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