バッド・ボーイのためのディスクガイド(2)
SHYNE 『Shyne』(2000)
ビギーに声が似ていることもウリだった悲運の男。このデビュー作でもモロな曲を演っているが、下世話なウェッサイ風味の“That's Gangsta”こそが本人の資質に合った好トラックでしょ。
G.DEP 『Child Of The Ghetto』(2001)
ハーレム出身のハードコアなMCで、多くの客演を経て登場したのがこのファースト・アルバム。ラキムやクールG・ラップとの共演もあり、バッド・ボーイ色は薄めかな。
P. DIDDY & THE BAD BOY FAMILY 『The Saga Continues...』(2001)
無名のMC陣を主軸に据えてストリート色を増し、高らかに復活の狼煙を上げた男気全開の傑作! 野郎どもがワサワサと押し寄せる“Bad Boy For Life”に燃える一方、フェイスとカール・トーマスの名デュエットに涙。
『We Invented The Remix』(2002)
当時台頭してきたフォロワーのアーヴ・ゴッティを牽制するかのような表題も勇ましいリミックス集。アッシャーが熱唱する“I Need A Girl”など、スタンダードな名曲多し。
BAD BOYS II 『Soundtrack』(2003)
ユニバーサルへの移籍をヒットで飾った名サントラ。ネリーやメアリーJ、ビヨンセ、50セント、スヌープ、ジャスティン・ティンバーレイクなどを招いてディディの業界パワーを見せつけた豪華な作りが楽しい! ルーンやダ・バンドのお披露目も。
DREAM 『It Was All A Dream』(2001)
レーベル史上唯一の白人女性アイドル・グループ。バッド・ボーイから出た意味は不明ながら、ディディはニュー・エディションをカヴァーさせたり好き勝手に制作。
LOON 『Loon』(2003)
メイスの率いるユニット=ハーレム・ワールドからバッド・ボーイ入りし、デビュー機会を窺ってきた男前。ダンスホール・レゲエやサウス調など、シーンの動きを見据えた作りに燃える快作。
BAD BOY'S DA BAND 『Too Hot For T.V.』(2003)
MTVのオーディション番組「Making The Band」でディディが選んだ歌&ラップの6人組。個性は薄いが完成度は高く、流行に徹した潔い音作りも妙にホット!
- 前の記事: バッド・ボーイのためのディスクガイド
- 次の記事: バッド・ボーイのためのディスクガイド(3)