手広く仕事をする意思はないようだが、それでもジョン・レジェンドの客演やプロデュース活動は数多い。ここでは『Get Lifted』以降の主な活動を簡単に紹介しておこう。まず、身内っぽいところではカニエ・ウェストやコモンなど〈G.O.O.D.〉のメンツはもちろん、カニエとも縁深いヴァイオリン奏者=ミリ・ベン・アリ(トゥイスタ“Overnight Celebrity”で共演済み)やヤング・ガンズとの合体が思い浮かぶ。また、ブラック・アイド・ピーズやセルジオ・メンデスの楽曲で歌い、ファーギーの大曲“Finally”をプロデュースしているのは、カニエ以上に親交の深いウィル・アイ・アムとの縁ゆえだろう。そうした現代的なコラボがある一方で、レイ・チャールズと疑似デュエットしたり、ルーサー・ヴァンドロスに“Love Won't Let Me Wait”のカヴァーを捧げたり、ジョス・ストーンと共にスライ・ストーンの“Family Affair”を演るなど、巨人たちに挑む機会も少なくないのは、ジョンがソウルの伝統を受け継ぐ者としても認められている証なのだ。
▼ジョン・レジェンドが参加した作品を一部紹介