SOMEONE TO CALL HER PARTNER 意外に広~いコラボレート歴を駆け足でチェック!!
新作『20 Y.O.』ではフロリダの猥褻女性ラッパーであるカイアやネリーとも共演しているジャネット。93年の主演映画「ポエティック・ジャスティス 愛するということ」では故2パックと瑞々しい恋愛模様を演じていた彼女だが、音楽面でもそういったラッパーたち、特にタフな男性陣からのラヴコールに応えてきた。その可憐かつラグジュアリーな歌声でバスタ・ライムズやメソッド・マンなどの猛獣たちを仔犬のように手なずけてしまう(あくまで妄想)存在感は、当然ながら単なる女性ヴォーカルをフィーチャーしたヒップホップ・チューンという枠を完全に超えている。
また、シャギーやビーニー・マンといったダンスホール界の要人とも好コラボを残しており、特に大ヒットを記録した後者“Feel It Boy”はプロデューサーにネプチューンズを起用したことも含め、彼女の希望から生まれた名曲としても記憶に新しい。一方、彼女自身の作品に目を移すと、『janet.』にチャックD、『The Velvet Rope』にQ・ティップ、『Damita Jo』にカニエ・ウェスト、といずれも〈一点豪華主義〉的な人選で各々との新鮮なコントラストを披露。他にもブラックストリート、故ルーサー・ヴァンドロス、マイケル・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイク、チンギー……と彼女の虜になった男性(マイケルとは兄弟愛ですが)は多い。ミッシー・エリオットら同性との共演ももちろん良いけど、彼女の魅力とより鮮やかに対比できるのはやはりそういったオトコたちのように思う。
ちなみに、そんな女王のハートを本当に射止めたのはジャーメイン・デュプリですが……作品上の浮気なら今後も大歓迎!
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介
チャックDの96年作『Autobiography Of Mistachuck』(Mercury)