Discguide(2)
TED LENNON
『Warter & Bones』 Just Another(2006)
カリフォルニアの空気をいっぱい吸い込んだテッド・レノンのファースト・アルバムは、この特集で紹介されているどの作品と比べても格段にメロウで優しい仕上がり。各曲共にアコギをベースにしたシンプルな構成だが、だからこそ無限の想像力を掻き立てられる。少々荒削りなミックスもユル~い雰囲気を上手に引き出していてグッド!(山西)
SHAWN LEE
『Harmonium』 RUSH!(2005)
トミー・ゲレロとも関わりのあるLA出身、ロンドン在住のシンガー・ソングライター。フォークやソウルからの影響が色濃いエヴァーグリーンでハートフルなサウンドと、ヒップホップやブレイクビーツのエッセンスを採り入れた硬質なサウンドが見事に同居! 耳触りの良いシンプルな作りで、心地良い聴後感を味わえます。(まちだ)
ERIC LINDELL
『Change In The Weather』 Alligater(2006)
ニューオーリンズの超実力派、エリック・リンデルによる最新作! ロック、ソウル、ファンク、レゲエなどをセンス良く吸収した土臭い南部サウンドに、持ち前のワイルドなヴォーカルが吠える! ややレイドバックした作風ながら、決して新鮮さを失わないあたりに並々ならぬ才能を感じます。ベン・ハーパー好きにもオススメ!(田中)
yoheyOKAMOTO
『LOCAL FOCUS』 ユニバーサル(2006)
Hermann H.&The Pacemakersのヴォーカリスト、岡本洋平のファースト・ソロ・アルバム。これが意外にもバンドとは対極にある、アコギやウクレレ、パーカッションなど生鳴りの音が心地良いスロウ&メロウな仕上がりに。茅ヶ崎の海でサーフィンをしながらマイペースに暮らす彼のリアルな日常が描き出された一枚です。(斉藤)
MICK HEART
『No Compromise』 Yellow Bus(2005)
オーストラリアのベン・ハーパー!? アコギを中心としたワイルドなグルーヴは、実際にミック自身も大ファンだというベン譲りの重厚さだ。しかし決定的に違うのは、切ないメロディーに拍車を掛ける独特の高音ヴォイス。その歌声はスティングやボブ・ディランがオープニング・アクトに抜擢するほど魅力的なんです。(まちだ)
JOSH ROUSE
『Subtitulo』 Bedroom Classics(2006)
エリオット・スミスやニック・ドレイクを思わせる繊細な歌声と、ストリングスを採り入れた爽やかな楽曲、そしてロックやフォークを下地にしつつもすべてを包み込むポップセンスは、他を寄せつけないレヴェルの高さだ。誰もが心奪われるであろうポップでクールな雰囲気に、現実を忘れるほどの心地良さを覚える。(まちだ)
THE JOHN BUTTLER TRIO
『Live At St. Gallen』 Lava(2006)
いまやすっかり人気者となったオーストラリアのオーガニック・トリオは、ライヴ・バンドとしても超一流! 昨年7月に出演したスイスのフェスでの模様を収めた2枚組の本作は、絶えず繰り出されるブルージーでファンキーなアコースティック・グルーヴに終始腰が動きっぱなし! 至福の90分間を届けてくれます。(田中)
NATURAL CALAMITY
『SEAGULL WOMAN -BEST OF NATRAL CALAMITY 1991-1994』 RUSH!
森俊ニみずからがチョイスしたベスト盤。美しいギターの音色にアンビエントな音響処理を施した楽曲陣は、極上のチル・タイムを提供してくれます。そこには単に優しいだけではない、一歩内側に踏み込んだスピリチュアルな世界があなたを待っているはず。戯れる電子音がとにかく繊細!(山西)
BIG STRIDES
『Small Town, Big Strides』 Tall Order(2006)
無名の新人バンドながら、すでに大ブレイクの予感大!? 一部では〈UKのG・ラヴ〉とも囁かれている彼らだが、まさにそのとおり! 軽やかなギターに跳ねるドラムとうねるウッド・ベース、そしてそこに重なるUK特有の繊細なメロディーが何ともおもしろい。若さ溢れる開放的なムードの中でチラリと見せるオトナの渋みがイイネ!(田中)
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