ローリング・ストーンズをめぐるロックンロール魂が、世界に大きな輪を作る!(2)
ローリング・ストーンズをめぐるロックンロール魂が、世界に大きな輪を作る! その2
沢田研二
『今度は、華麗な宴にどうぞ。』ユニバーサル(1978)
おっと、このジャケの衣装は〈It's Only Rock 'n'Roll〉!? 79年の主演映画「太陽を盗んだ男」では、みずからが製作した原爆を盾にして、警察にストーンズ来日を要求するというブッ飛んだ中学教師役を好演。彼やミック以上にセクシーなスーパースターを僕は知らない。(久保田)
JOHN PHILLIPS
『Pay Pack & Follow』 Red Ink
ジョン・フィリップス(元ママス&パパス)の長年お蔵入りしていた音源が2001年にCD化。これがなんとミック&キースのプロデュース、さらにロン・ウッドとミック・テイラーまで参加した、さながらパパ&ストーンズの趣き。アーシーな優しさを湛えた内容が心に染みる、男の逸品。(北爪)
PATTI SMITH
『Horses』 Arista(1975)
〈キース・リチャーズの顔をした両性具有の女流詩人〉──これは何かと言うと、パティがポエトリー・リーディングを始めた頃、雑誌に載った彼女の紹介記事。何やら悪意すら漂うが、実は彼女は激ストーンズ・フリーク。楽曲のカヴァーはもちろん、キースは彼女の永遠のアイドルだそう。(冨田)
RCサクセション
『RHAPSODY』 ハガクレ(1980)
70年代後半に新メンバーで再起動し、グッとバンドのポテンシャルを上げたRCサクセション。ド派手にメイク&ドレスアップした清志郎の〈愛しあってるか~い!〉を合言葉に始まるステージで得られるカタルシスは、同時期のストーンズを彷彿とさせるものだったと言っても過言ではナシ!(久保田)
BLUE MAGIC
『The Magic Of The Blue』 Atco/Atco(1974)
“My Friend”のコーラスに参加した、フィリー・ソウルの代名詞的なこのグループ。ストーンズの黒人音楽嗜好が、泥臭いサザン・ソウルからよりアーバンなものへと移行していたことを示す好例です。で、フィリー・ソウルはディスコへと進化し、ストーンズもその道を辿るのです。(出嶌)
VARIOUS ARTISTS
『IT'S ONLY ROCK 'N' ROLL(BUT WE LIKE IT!!)』CHORDIARY/東芝EMI(2003)
ZAZEN BOYS、DETERMINATIONS、LITTLE TEMPO、LITTLE CREATURES+UAなどなど、日本のひとクセあるミュージシャンたちが自分たち流にストーンズ・ナンバーを再解釈してカヴァーした、豪華で楽しいトリビュート盤です。(ジョビン)
PRINCE
『Prince』 Warner Bros.(1979)
初期プリンスも意識して“Emotional Rescue”の裏声にトライしたという早耳ミックだけに、ストーンズの前座への抜擢も妥当だったのでしょう。プリンス側にもカラリとしたストーンズ系統のロックは多く、近年だと“Cinamon Girl”なんかが白眉。ライヴでは“Miss You”のカヴァーを披露したことも。(出嶌)
矢沢永吉
『LIVE DECADE 1990-1999』 東芝EMI
曲名やアルバム名、サウンドなどからも、世界最強のロックンロール・バンド=ストーンズからの影響が窺える日本最強のロックンローラー=永ちゃん。前回来日時に〈ストーンズに勝ってる〉と相変わらずカッコよく豪語していたが、このサイコーなライヴ・ベスト盤を聴けば納得(!?)。(ジョビン)
LENNY KRAVITZ
『Let Love Rule』 Virgin
ミックのソロ作ではデュエットにプロデュースにとたびたび顔を覗かせるレニーも、若かりし頃にストーンズのオープニング・アクトを経験している。ロックンロールを出発点に、ファンクやソウル、ヒップホップなどをモリモリ呑み込んでしまう胃袋のデカさは、ストーンズもビックリ!(山西)
DAVID BOWIE
『Best Of Bowie』 Virgin
大の仲良しだというミック・ジャガー&デヴィッド・ボウイによる“Dan-cin' In The Street”は、マーサ&ザ・ヴァンデラスが64年にヒットさせた曲のカヴァー。この2人と言えば〈肉体関係説〉がまことしやかに語られてきたが、現在は共通の友人であるイギー・ポップによって否定されている。(冨田)