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ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤!(2)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2006年05月11日 12:00

更新: 2006年05月11日 19:50

文/北爪 啓之、ダイサク・ジョビン、出嶌 孝次、冨田 明宏

ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤! その2

『Tattoo You』
Rolling Stones/Virgin(1981)

  代表曲のひとつ“Start Me Up”から畳み掛けるように怒涛の勢いで飛ばす、激しいロックンロール・ナンバーが続く前半と、ミックがファルセットを多用した、不思議な静けさに包まれるソウル・バラードが並び、感動的な友情ソング“Waiting On A Friend”で幕を閉じる後半。とても未発表の持ち歌を掻き集めたとは思えない、まとまりのある一枚。(ジョビン)

『Still Life』
Rolling Stones/Virgin(1982)

  『Tatto You』リリース直後にスタートした大規模なUSツアーの模様を収めたライヴ盤。ドラッグ中毒から脱したキースのギターが冴えまくり、聴く者すべてが興奮せずにはいられない、スタジアム・ロックの王様に相応しい貫禄を見せつけるパワフルなサウンドに圧倒される。ストーンズ色に塗り直された、スモーキー&ザ・ミラクルズやエディ・コクランのカヴァーもグッド。(ジョビン)

『Sucking In The Seventies』
Rolling Stones/Virgin

  長らく廃盤だったこの編集盤も2005年にようやくリイシューされました。実はこれがなかなかのクセ者! まず“Everything Is Turning To Gold”が唯一収録されていたり、“Dance(Pt.1)”のバック演奏&歌詞違いの“If I Was Dancer(Dance Pt.2)”やアルバム未収のボツ曲といった貴重な音源を堪能できたり……とマニア垂涎の内容です!(冨田)

『Undercover』
Rolling Stones/Virgin(1983)

  手法ではなく音色やムードだけヒップホップ化したツギハギ感がおもしろい“Undercover Of The Night”など、クリス・キムジーが四苦八苦して手綱を捌いたストーンズ史上最高の愛すべき尻軽盤。この後でナイル・ロジャースとソロ録音に入るミックが、ここでは“Too Much Blood”にて(シック使いの)シュガーヒル・ギャング“Rapper's Delight”をモロに意識しているのも興味深い。
(出嶌)

『Dirty Work』
Rolling Stones/Virgin(1986)

  ボブ&アールによる60年代のリズム&ブルース曲をカヴァーした先行シングル“Harlem Shuffle”がヒットしたが、ソロ活動に力を入れるミックに腹を立てたキース主導によって制作されただけあって、ブ厚いギターがドカッと真ん中でドライヴするハード&ルーズなロックンロール曲を多く収録。キースがジミー・クリフと能天気にハモるレゲエ・ナンバーもイイ塩梅。
(ジョビン)

『Steel Wheels』
Rolling Stones/Virgin(1989)

  ミックとキースのリーダー抗争も一段落し、今作に併せて行われたワールド・ツアーで待望の初来日を果たしたことから、日本のファンにとっては思い入れの深い一枚だろう。ブライアンが晩年まで追い求めたジャジューカを採り入れるなど、久しぶりに高い完成度を誇る作品だ。“Mixed Emotion”や“Rock And A Hard Place”など〈らしい〉ロックンロール・ナンバーを収録。
(冨田)

『Flashpoint』
Rolling Stones/Virgin(1991)

  『Steel Wheels』リリース後に行われたワールド・ツアーの模様を伝えるライヴ盤。初来日公演時に東京ドームで披露された曲や、日本語MCも収録されているところが日本のファンには嬉しいところ。『Steel Wheels』からのナンバー数曲に大ヒット曲がズラリ並んだ内容で、湾岸戦争を皮肉った“Highwire”などスタジオ録音の新曲も収録。(ジョビン)

『Voodoo Lounge』
Rolling Stones/Virgin(1994)

  ビル・ワイマン脱退を受け、ダリル・ジョーンズをサポートに加えての初アルバム。サウンド的に大きく変化したかというとむしろその逆で、70年代の彼らを彷彿とさせる滋味と男気に溢れた実に骨太な内容。わりと音のレンジが広かった前作『Steel Wheels』と比べてもだいぶ原点回帰した直球盤になっているのは、ドン・ウォズの手堅いプロデュースによる賜物か。(北爪)

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