ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤!(2)
ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤! その2
『Aftermath』London/Abkco(1966)
全曲オリジナルで固められた初のアルバムで、ブライアン・ジョーンズがマルチ・プレイヤーとして大活躍した名作でもある。全編に渡ってワルで不穏な熱が充満。なかでも“Under My Thumb”のクールネスといったら! このオリジナル・アレンジでライヴを観てみたいと思うのは私だけではないはず。ちなみに、US盤にはNo.1シングル〈黒くぬれ!〉が収録。(木村)
『Got Live If You Want It!』London/Abkco(1966)
リズム&ブルース~ソウル色の強い初期のヒット・ナンバーが収録された初のライヴ盤。隠し録りのようにラフなライヴ音源にキャーキャー騒ぎ立てる観客の絶叫をオーヴァーダビングした代物だが、当時の尋常でない熱狂ぶりがビシビシ伝わってきて興奮させられる。パンクの元祖ともいえそうな演奏の(ヘタっぷりも含めた)荒々しさやビートの性急さがあまりにカッコ良すぎ。(ジョビン)
『Between The Buttons』London/Abkco(1967)
ビートルズ、キンクス、ボブ・ディランといった同世代の連中による新たなポップ・ミュージックの創造に影響を受けた、ヴァラエティー豊かでほんのりサイケなポップ・アルバム。作曲法やアレンジにおけるさまざまな実験的アプローチから過渡期の作品と言われるが、その未完成的でお気楽な感触のなかにも彼らならではのグルーヴがしっかり宿っているところが異常にカッコいい!(ジョビン)
『Flowers』London/Abkco(1967)
〈サマー・オブ・ラヴ〉にアメリカのみでリリースされた、ヒット・シングルなど当時の破竹の勢いを感じさせる名曲ばかりに彩られたベスト盤的内容の作品。ということで、メロディーの良さとラフなグルーヴ感といった、この頃に確立された〈ストーンズらしさ〉溢れる多彩な曲が並ぶ。フラワー・ムーヴメント絶頂期に、まんまなタイトルを付ける醒めたセンスも最高でしょ。(ジョビン)
『Their Satanic Majesties Request』London/Abkco(1967)
ビートルズの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』をパクったとして非難を浴びたコンセプチュアルなサイケデリック作だが、ところどころにブルース魂が顕在して完全にサイケになりきれない、〈砂塵の舞う宇宙〉ともいえる彼ららしいサウンド・アプローチがメチャメチャ楽しい。“She's A Rainbow”など独自のグルーヴに貫かれた美メロ曲も収録。(ジョビン)
『Through The Past, Darkly』London/Abkco
ブライアン・ジョーンズへの追悼の意も込められたベスト・アルバム第2弾。US盤とUK盤では内容が若干異なるが、こちらはUS仕様。やはり聴きどころはオリジナル・アルバム未収録の“Jumpin' Jack Flash”ということになるだろうが、ブライアンに焦点を絞ると、彼の弾くメロトロンがサイケな“2,000 Light Years Home”がイカす!(北爪)
- 前の記事: ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤!
- 次の記事: ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤!(3)