2006年のシーンを推進していくであろう要注目のトラックメイカーたち
D-ST.ENT.関連、“E”qual、ZEEBRA、SEEDAからYA-KYIMまで高い質をキープし続けるBACH LOGIC、JHETTに続き本来の名義でもアルバムをリリースし、チーム44 BLOCKSでも動き始めたYAKKO……と、すでにメジャーでも活躍する面々に続いて頭角を現してきたトラックメイカーの筆頭がタイプライターだ。KAMINARI-KAZOKU.、ZEEBRAにDABO、妄走族など、日本語ラップの中心を担う面々の音作りにバウンス以降の奔放なエナジーを注いでいる。
彼に続いて名を上げつつあるのがI-DeA。自身のセカンド・アルバム『Da FRONT and BACK』では歌モノにも接近。生楽器をサンプリングに組み込んだ同時代的な鳴りで音楽のステージをグッと上げた。また、名古屋には“E”qualやMr.OZからSEAMOまで広く手掛けるDJ034 & Growthがいる。リーダー作『As We Proceed』も今後に期待を抱かせる完成度の高さだった。
また、韻踏合組合脱退後もグループに音を提供するかたわら、餓鬼レンジャーやKREVAとの邂逅も果たしたEVISBEATSの、和モノも躊躇なく取り込むセンスの鮮やかさは並みいるトラックメイカーのなかでも群を抜く。最新作でカラフルな音楽性を実現したタカツキや、彼もメンバーに名を連ねるSMRYTRPSの2005年作『PALETTE』にカトウケイタとY.O.G.が吹き込んで見せた清冽な音作りにも広がりを期待したい。そして、DJ Mitsu the Beatsの活躍はもう言わずもがなだろう。
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介
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