2005年の名盤・定番はこれだ(その6)(2)
カテゴリ : スペシャル
掲載: 2005年12月29日 13:00
更新: 2005年12月29日 17:47
ソース: 『bounce』 272号(2005/12/25)
文/aokinoko、青木 正之、粟野 竜二、池田 謙司、池田 貴洋、池谷 昌之、石田 靖博、稲村 智行、大石 始、小野田 雄、加賀 龍一、北爪 啓之、郡司 和歌、ケチャ、小高 麻子、小林 由果、駒井 憲嗣、狛犬、斉藤 ジョゼ、櫻井 誠、佐藤 ともえ、白神 篤史、ダイサク・ジョビン、高橋 荒太郎、高橋 玲子、出嶌 孝次、冨田 明宏、成田 佳洋、堀内 幸江、まちだ ゆうき、Masso187 um、本橋 卓、山口 コージー、山西 絵美、ヤング係長、リョウ 原田、渡辺 雄作
TIEFSCHWARZ 『Eat Books』 Fine.
ドイツの地下シーンから登場したエレクトロ・ディスコ兄弟。テック・ハウス~アシッド・リヴァイヴァル~ディープ・ハウスといった領域の狭間でキビキビと音を紡ぎつつ、ヴォーカル・トラックも豊富な本作ではアップリフティングな一面を披露してくれた。(原田)
ALICIA KEYS 『Unplugged』 J
アリシア本人のたっての希望で復活したTV番組〈MTV Unplugged〉における録音で、バンドや客席との親密な空気感が伝わる好盤に。本人も引き合いに出すダニー・ハサウェイ『Live』並みの傑作ライヴ盤として語り継がれること必至。ダミアン・マーリーらゲストの人選も2005年的。(池谷)
ANIMAL COLLECTIVE 『Feels』 Fat Cat
急速的に蔓延したフリー・フォークの波。そのカギを握るのはパンダ・ベア率いるこのバンドであり、彼らが奏でる解放感と自由度を究極的に追求したフォーク・ミュージックである。2004年に続き、やはり本年度も彼らが時代の先端であった。(冨田)
ARCADE FIRE 『Funeral』 Merge
ラフ・トレードから再リリースされたことで世界的に絶賛を浴びた、モントリオール出身の7人組によるデビュー・アルバム。カナダ・ロック・シーンからの決定打的作品となった今作を聴かずして、2005年は語れない! 〈サマソニ〉でもブッ飛んでました。(白神)
BLACK DICE 『Broken Ear Record』 DFA/EMI
エロ本ライクなジャケからしてイヤガラセ感たっぷりの、DFAの変態問題児。前作に比べれば薄っすらポップ度も上昇(?)したが、やっぱりひたすらヤンチャな奇声や怪音にまみれたノイズ大会。でもなぜか結構美しいのよ!(北爪)
BOARDS OF CANADA 『The Campfire Headphase』 Warp
ジャケットの青いトーンが中身を雄弁に物語る、3年半ぶりの〈カナダからの手紙〉。最初の登場時から1mmのブレもない、ノスタルジックかつサイケデリックなシンフォニー……不変の桃源郷サウンドをこの時代に確固として貫いたことにも驚かされた。(石田)
BROKEN SOCIAL SCENE 『Broken Social Scene』 Arts & Crafts
アンチ・メジャーを掲げるカナダ・インディー界最後の大物である彼らの本作を、インディーをメジャーの予備校程度にしか考えていないお子ちゃまたちに聴かせてやれ! 良盤を量産した2005年のカナダ・シーンを象徴する充実の一枚。(冨田)
BULLET FOR MY VALENTINE 『The Poison』 Jive
基本はもちろん黒Tシャツ。己の美学を貫くサウンドと必殺のツイン・ギターを武器に、UKロック・シーンに殴り込みをかけた若きメタル戦士たち。フューネラル・フォー・ア・フレンドと並び、ウェールズの新たなる顔役となった。(粟野)
DAMIAN "JR. GONG" MARLEY 『Welcome To Jamrock』 Ghetto Youth/Tuff Gong/Universal
表題曲のヒットを経て絶好のタイミングで発表された一枚。バニー・ウェイラーまで担ぎ出した重量級ルーツ・ロック・サウンドが驚きを持って迎えられた。〈MTV Unplugged〉でアリシア・キーズとの共演も話題に。(大石)
DAVID BANNER 『Certified』 Big Face/SRC/Universal
ノッてる男、Mrコリパーク仕事の“Play”が狙いどおりにビッグ・ヒットを記録。アルバムはいままで以上にソフトなアプローチで、ジャジー・フェイとの“Fucking”やケイスとの“Thinking Of You”あたりの歌心に溢れた曲が特に絶品。(Masso)
加藤ミリヤ 『Rose』 ソニー
大胆なネタ使いによる狙いのハッキリしたシングルを重ねてのファースト・アルバム。〈うちらの時代〉というわりには世代間格差を感じさせない作りも実は巧妙、なのかな。アルバム中のどうということもない楽曲に惹き付けられたり、意外に珍しい普通のポップスとして楽しめました。(狛犬)
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