Hell Up in Everywhere
大陸を広く見渡してみれば、津々浦々にトピックがあるのだ!!
WESTCOAST トラブルはもうたくさん? 再浮上も間近なLAの逸材たち
2005年の西海岸シーンいちばんの話題と言えば、やはりゲームの大ブレイク、だろう。予想どおりのビッグ・ヒットとなったアルバム『The Documentary』からはシングル・ヒットも連発。さらに彼の男を上げたのが、例の50セントとのビーフ騒動で、50側が沈静化を目論み完全黙殺するも徹底抗戦を続け、数多くのディス・ソングをストリートでリリース。師匠であるドクター・ドレーの面目を保つためか騒動は沈静化しつつあるが、来年早々にリリースされるという新作前後で再燃する可能性もあるかも? そのゲームを発掘したことで注目を集めたベイエリアのJT・ザ・ビガ・フィガが、ラップ・ア・ロットの西部門トップに就任するというちょっと良い話もアリ。
また、電撃的なDPGの再結成も注目を集めたトピックだ。もはや修復不可能だと思われていたダズ・ディリンジャーとコラプトが復縁したというニュースが流れたのが4月1日だったため、当初は懐疑的だったファンも多かったのだが、スヌープ・ドッグの仲介によって正式に発表。無事にリユニオン・アルバムのリリースにも漕ぎ着けている。今年はダズ、コラプト共に複数のリーダー作もリリースしたのだが、コラプトは2006年初頭にダズも参加したソロ作を早くも用意しており、来年以降の西海岸シーンはふたたびDPGが牽引してくれそうだ。そのスヌープはリリースこそなかったものの、DPGの再結成だけでなく西海岸シーン全体の融和と結束を強めるサミットを取り仕切り、シュグ・ナイトへも和解を申し出て、シーンの発展へ貢献しようと努めている。また、ヴェテラン勢の活躍も目覚ましく、ウォーレンG、マック10、フォーサム、DJクイックらが相次いでアルバムをリリース。あとはドレーのアルバム『The Detox』が来年リリースされれば……。(Masso 187um)