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特集

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年11月10日 16:00

更新: 2005年11月10日 18:19

ソース: 『bounce』 270号(2005/10/25)

LINA
『The Inner Beauty Movement』
 Hidden Beach/Epic(2005)

  オールド・タイム・ジャズ曲を現代的なビートと融合してレトロ・フューチャーなR&Bを実践する超個性派ディーヴァ。ジャズに理解を示すヒドゥン・ビーチに移籍して放ったこの最新作でも、ビリー・ホリデイやサラ・ヴォーンへの憧れはそのままに、涼やかなヴォーカルで歌い舞う。“Smooth”の爽快さにKO。(林)

PAINTED PICTURES
『Tuxedo Sessions』
 Truth Manifest(2005)

  デトロイト・ビートダウン界隈で名を馳せる俊英、マリク・アルストンが率いるジャズ・バンドの初アルバム。独特のコズミックな光沢に包まれた雰囲気のなか、幻惑的でスピリチュアルなパーカッションとオーガニックな女性ヴォーカルが美しく絡み、独特の引力を帯びたグルーヴを牽引する。幕開けの“Send Me Over”が強力。(出嶌)

VARIOUS ARTISTS
『Future Sounds Of Jazz Vol. 10』
 Compost(2005)


  コンポストの人気コンピ・シリーズ最新弾。レーベル初期の閉鎖性を垣間見せるようなクリック&エレクトロニカ寄りのチョイスは今回もマイケル・レインボースが担当。ポヴォ“Uam Uam”のムーンスター・リミックスやセバスチャン・テリエ、サイクロプス、カル・ジェイダーなど、毎度のように注目トラックばかり。(川埜)

ROBERT NACKEN
『It Could Be So Easy』
 インパートメント(2005)

  ジャザノヴァらにも影響を及ぼしたドイツ・クロスオーヴァーの名曲=カルマ“Highpriestess”の作曲を16歳の時に手掛けたロバート・ナッケンが、それから10年を経てリリースしたファースト・アルバム。ホーンも含めてあらゆる楽器を操り、ジャケさながらの叙情性で躍動感を巧みにラッピング。前述曲のセルフ版も収録。(川埜)

SKALPEL
『Konfusion』
 Ninja Tune/BEAT(2005)

  ニンジャ・チューンからのデビューでいきなり高い評価を集めたポーランドの2人組による第2集。共産主義の思想下にあった60~70年代のポーランド・ジャズの精神性を、カットアップを駆使して組み上げたというスモーキーなジャズ・ブレイクスには独特のロマンティックな毒が匂う。東欧ジャズってこんなにヤバかったのか?(川埜)

VARIOUS ARTISTS
『Sounds For The Soul』
 Papa/コロムビア(2005)

  ハウス方面へクロスオーヴァーしていくフューチャー・ジャズはパパの得意分野、ということでこのレーベル・コンピには、ブレイズの名曲“Sapporo”からオシュンラデ、フェイズ・アクション、そしてリール・ピープルまで、スムースなグルーヴを瑞々しく湛えた名曲揃い。DJスピナの新作からの先行収録が素晴らしい!(川埜)

LEGENDS OF THE UNDERGROUND
『Soundtrack』
 Kindred Spirits(2005)

  バグズ・イン・ジ・アティックを中心とするウェスト・ロンドン軍団がジャズ・ダンスの舞台公演のために作ったサントラ……というキンドレッド・スピリッツらしい逸品。ブラック・ジャズやストラタ・イーストに黒いオマージュを捧げるような、アフロセントリックでスピリチュアルな電気宇宙ジャズ集。ベンベ・セグエの歌唱が聴きモノ。(出嶌)

吉澤はじめ
『Music from the Edge of the Universe』
 ジェネオン(2005)

  SLEEP WALKERなどでも活躍する吉澤はじめ、約3年ぶりのソロ・アルバム。名曲“I am with you”でお馴染みのニーナ・ミランダにふたたびマイクを託した“Beyond the sunshine”をはじめ、akikoやbirdらも迎えた彩りも鮮やかだ。メロディー作りの才と血肉化されたジャズ・グルーヴが難なく結びついた傑作だ。(出嶌)

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