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特集

KYOTO JAZZ MASSIVE

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年11月10日 16:00

更新: 2005年11月10日 18:19

ソース: 『bounce』 270号(2005/10/25)

文/出嶌 孝次

ジャズの名の下に出会う、過去と未来


  〈クラブ・ジャズ〉という言葉を安易に用いてしまうと、クラブ・ミュージック・リスナーとジャズ・リスナーの間では連想するムードやイメージが異なることが多いように思う。実際にいろいろ話してても全然通じないことが多かったりするし。ただ、細かな括りの存在はさておいて、本質的にはいつ作られた楽曲だろうが、生音だろうが打ち込みだろうが、ホンモノの演奏だろうがブレイクビーツだろうが、それは関係ないんじゃないか、とも思う。その楽曲がどう聴かれ、どうプレイされ、どういう場で機能するか、ということが大まかなカテゴライズを要するのであって、実際にはどちらも同じものだと言い切って構わない場合もあるのだと思う(という主旨でこの特集は作っています)。

 そんなことを改めて考えてしまったのは、〈クラブ・ジャズ〉シーンをリードするKyoto Jazz Massiveの選曲したコンピを一気に聴いたからだ。彼らは自身のトラックも制作しつつ、あくまでもDJイングを通じて、過去と未来の〈ジャズ〉を繋ぎ、〈ジャズはダンス・ミュージックである〉という側面を追求してきた。そのお眼鏡に適ってこのたび登場したのは、ブルー・ノート音源からソウルフルなフュージョンを選んでプレゼンテーションした『Kyoto Jazz Classics presents DAZZLING BLUE』、そしてインパルスのスピリチュアルな森からダンス・ミュージックとして機能する音源を衒いなく集めた『Kyoto Jazz Classics presents SUCCESSION OF SPIRIT』の2タイトル。それに加えて、92年に出ていた幻のコンピ『SPELLBINDER compiled by Kyoto Jazz Massive』もリイシューされた。〈踊れるジャズ〉をテーマに編まれた同作の新鮮さには驚かされるが、それもまた一貫して変わらない彼らの視座の確かさを改めて証明するものになるだろう。〈ジャズは上品なモノ〉だと思い込んでダンス・ミュージックと切り離して考えている人はぜひこの機会に爆音で楽しんでもらいたい。

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