ベスト・イレヴン、優勝チームを大胆予想! (2)
この盛り上がりはどこからきたの?
ジェラート「ところで、現在のUKロックの盛り上がりってどこらへんからきてるんですか? やっぱりコールドプレイの『Pa-rachutes』(Parlophone)らへんからなんですか!?」
JOE「いやいや。彼らはどちらかというとブリット・ポップの流れだね。99年にブレイクしたトラヴィスやステレオフォニックスの次の世代って感じ。で、いまの流れっていうのは、2001年のストロークス『Is This It』(Rough Trade)やホワイト・ストライプス『White Blood Cells』(Sy-mpathy For The Reco-rd Industry/V2)がUKで大ヒットしたことで火が点いたんだよ」
ジェラート「へぇ、USからなんですね」
JOE「そこから、リバティーンズの『Up The Bracket』(Rough Trade)が大ブレイクしたわけ。それまではしばらくの間、USのヘヴィー・ロック勢がUKのチャートを賑わせていたからね。とにかく彼らの存在はデカかった。流れを変えたっていう意味ではオアシスの『(What's The Story)Morning Glory?』(Cre-ation)に匹敵するね」
ジェラート「ロックンロール・リヴァイヴァルってやつですね」
JOE「ほどなくして、北はリヴァプールからコーラル『The Coral』(Deltasonic)、南はブライトンからブリティッシュ・シー・パワー『The Decline Of British Sea Power』(Rough Trade)が出てきたんだよ。コーラルは一風変わった音を打ち出していたし、ブリティッシュ・シー・パワーはニューウェイヴ・リヴァイヴァルの先駆けって感じかな。奇抜なパフォーマンスがとにかく目を引いたってわけ」
ジェラート「フランツ・フェルディナンドみたいな感じですよね?」
JOE「そう、実際にフランツが登場した時、各メディアは〈ブリティッシュ・シー・パワーみたい〉って言ってたんだよ」
ジェラート「そしてUSからキラーズやシザー・シスターズが出てきて、世界的なニューウェイヴ・リヴァイヴァルというムーヴメントが形成された、と」
JOE「そう言われてみると、常にUKとUSは並行しているのかもね」
ジェラート「じゃあ、最後に今シーズンの優勝予想をして締めくくりましょうか?」
JOE「個人的にはフューチャーヘッズあたりかなぁ。流行に流されず、でも時代を嗅ぎ取るセンスもあるし、とにかくドキドキさせてくれる。ストリーツ『Original Pirate Materi-al』(679)の楽曲をリミックスした時から目をつけてたんだよね。彼らは最高のファンタジスタだね」
ジェラート「僕はベイビー・シャンブルズですね。ピート次第だけど、スキャンダラスなところも含めてやっぱりピートは最高のロックスターですよ」
JOE「いろいろヤリすぎて早死にしないことだけを祈るよ」
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介
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