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昨シーズンの〈UKロック・プレミア・リーグ〉の模様を一気にプレイバック!

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年09月29日 14:00

更新: 2005年09月29日 18:47

ソース: 『bounce』 269号(2005/9/25)

文/森 はるこ

 2004年、UKではフランツ・フェルディナンドと同時期に多くのバンドがブレイクを果たし、〈ブリット・ポップ再来〉と言われるほどのUKロック復権を達成! いまの新人ブームの下地を作った。ここでは昨シーズンを彩った錚々たるバンドたちを紹介していこう。

 フランツ同期の代表格は、ソリッドなギターでパンクっぽいロックンロールを聴かせるレイザーライト。リバティーンズの事実上の終焉でシーンに空いた穴をうまい具合に埋めた感じの彼らだが、もともとヴォーカルのジョニー・ボーレルはデビュー前からリバティーンズと交流があったらしい(現在ベイビー・シャンブルズで活躍するピート・ドーハティとは今年の〈リーズ・フェス〉で乱闘騒ぎを起こしたなんていう報道もあったが……)。

 続いてご紹介するレスター出身のカサビアンは、マンチェスター・ムーヴメントを彷彿とさせるグルーヴ感たっぷりの骨太サウンド。イケメンぶりに目をつけたプラダが〈モデルにならないか?〉とオファーしたなんて話もあり、セレブ化する日も近いかも!?

 前方つんのめり気味の青春全開モッズ/パンク・サウンドで少年少女を虜にしたのはオーディナリー・ボーイズ。「僕らの音楽には若さゆえの力もあるし、カイザー・チーフスやフランツ・フェルディナンドみたく若いフリをしなくて済むしね(笑)」(bou-nce2005年7月号のインタヴューより)とのたまう弱冠23歳のサム・プレストン(ヴォーカル/ギター)を先導役に、新作『Brassbound』ではスカにも挑戦して音楽性の幅を広げている。

 一方、彼らと同様に若くても音は激渋なのが22-20sで、20歳そこらでブルース・ロックを奏でてシーンをアッと言わせた。いまのUKシーンでは少々異質だが、そのダイナミックな音は圧倒的。異質と言えば思い出すズートンズは、ファンクにサイケ、カントリーとさまざまな要素をブチ込んでフリーキーかつポップなサウンドを打ち出し、どちらかというと玄人ウケが非常に良い。

 最後に忘れてはならないのは、コールドプレイなどの流れを汲むバラード路線で瞬く間に国民的バンドとなったキーン。昨年の〈フジロック〉でも圧巻のパフォーマンスを披露し、日本でもお馴染みのバンドといえるだろう。彼らのファースト・アルバム『Hopes And Fears』は、昨年UKで2番目に多いセールスを記録したアルバムだったというから、UKでの人気ぶりも理解していただけるはずだ。また、キーンと支持層が重なっていると思われるのが、結成10年目にして2004年1月にリリースされたシングル“Run”でブレイクしたスノウ・パトロールも忘れてはいけないところ。

 そのほかにも叙情的な音響系サウンドのホープ・オブ・ザ・ステイツをはじめ、ダークでドリーミーなギター・ロックを奏でるヴェイルズ、先頃リリースされたニュー・アルバムも好調なUSガレージ系サウンドのクリブスや、サイケデリックな音世界を描くシーチェンジなどなど、昨シーズンは本当にたくさんの良質なバンドが登場した。こうして蒔かれた種は、今シーズンのUK新人ロック・バンドの活況となって実を結んでいるのである。
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介。

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