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特集

名コーチのリッチ・コスティが見せる音世界!

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年09月29日 14:00

更新: 2005年09月29日 18:47

ソース: 『bounce』 269号(2005/9/25)

文/加賀 龍一

 昨シーズンのフランツ大躍進の影には、かつてカーディガンズでその名を馳せたスウェディッシュ・ポップ界の大物プロデューサー=トーレ・ヨハンソンの功績があった、といっても過言ではないだろう。しかしバンドが次作のプロデューサーとして選んだのはトーレではなく、リッチ・コスティという人物だ。USロックの首領、リック・ルービンの懐刀として、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンやオーディオスレイヴ、ケイヴ・インにフィオナ・アップルとも仕事を共にし、他にもマーズ・ヴォルタ、アッシュやミューズ、ブロック・パーティーと幅広いアーティストを手掛けてきた経歴を持つ異能である。

 そんなリッチとフランツの邂逅のもとに完成したのがアルバム『You Could Have It So Much Better』だが、トーレ式のサウンドである前作『Franz Ferdinand』とあえて比べるならば、音のザラつき具合がまず耳につく。音の粒ひとつひとつが金平糖のように丸いトゲを帯びており、それがパンキッシュなまでの攻撃性を誇っているのだ。トーレのサウンドを〈統制された荒々しさ〉とするならば、リッチのそれは〈解放された衝動的本能〉と、対極に位置するようである。あえて〈無加工〉な音をめざしたというのならば、非常に興味深い。バンドにとって重要なターニング・ポイントとなる2作目において、守りに転じず本能を剥き出しに攻め続けたサウンド・プロダクション。リッチ・コスティの起用は間違いなく大正解であったと言えよう。

▼リッチ・コスティがプロデュースした作品の一部を紹介。

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