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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年09月29日 14:00

更新: 2005年09月29日 18:47

ソース: 『bounce』 269号(2005/9/25)

スタジオというよりも家だった

 今作のレコーディングは、基本的にスコットランドにあるアレックス・カプラノス(ヴォーカル/ギター)の自宅スタジオで行われている。世界中をツアーやプロモーションで旅した後に、おそらく世界でもっともホッとできる場所へ帰り着いてレコーディングを行った――そこで得られた精神的な安らぎこそ、彼らの新作が〈流行としての音楽〉を追いかけるのではなく、〈表現としての深化〉へ向かえた理由なのかも。こうした環境で生まれた曲は、スケッチ段階のものを含めると実に50曲以上だとニックとボブは胸を張る。そこから15~17曲に厳選して、録音。和気藹々とした合宿状態でのこの創作活動を、2人は楽しそうに振り返る。

「とにかくスタジオというよりも家だったから、快適だったし、リラックスしてレコーディングできたんだ。実は、今日も(別の)スタジオでレコーディングをしてきたんだけど、途中でやってきた清掃のおじさんの名前も知らなかったわけで……。でもアレックスの家のスタジオを利用することで、リッチ(・コスティ、今作のプロデューサー)とレコーディング・エンジニアとバンドの4人、限られた人数で親密な関係を保ちながらレコーディングができたんだよね」(ボブ)。

「あのスタジオの掃除は、そもそもいつもボブの担当だったしね」(ニック)。

「そう、掃除とお茶の担当は、いつも僕なんだよ(笑)」(ボブ)。

 そのあたりには、まさにロックンロールにおけるDIY精神をなにより重要視しているグラスゴーのバンドならではのプライドもあるに違いない。加えて、ビートルズやデヴィッド・ボウイ、ボブ・ディランなどロックの先達へのオマージュがきちんと曲調に込められた作品を新作に収録することで、シーンの先導者でありつつ、ロックの歴史を継ぐ者としての広い視野をも感じさせる。だからこそ、自身のフォロワーが多く出てきたことへの感想を最後にあえて訊いてみた。

「真似されるっていうことは、最高の賞賛だと解釈してるんだ。もっとたくさんのバンドに真似されるようになりたい!」(ボブ)。

 やっぱりフランツ・フェルディナンドは、肝の据わりっぷりもピカイチだ。

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