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特集

ヴォーカル・グループとしてのウェイラーズ──米国産のソウルから受けた影響 THE BIRTH OF A LEGEND

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2005年08月18日 14:00

更新: 2005年08月18日 16:01

ソース: 『bounce』 267号(2005/7/25)

文/出田 圭

 レゲエの前身にあたるスカやロックステディにとって、米国から電波に乗って届くリズム&ブルースやソウルは大きな影響源だった。ボブ・マーリー少年もニューオーリンズのラジオを聴きまくり、サム・クック、レイ・チャールズ、ファッツ・ドミノ、ブルック・ベントン、ドリフターズ、ムーングロウズなどに心酔していたそうだ。やがてみずからグループ(ウェイラーズの母体)を組んだボブは、特にインプレッションズに傾倒していく。

 カーティス・メイフィールド率いるソウル・コーラスの先駆者=インプレッションズを聴き込んだウェイラーズは、複数のカヴァーや改題曲を残した。代表曲でもある“One Love”(60年代半ばに初録音)は、カーティス作“People Get Ready”のもっとも優れた改編版だ。彼らはコール&レスポンスやチェイシングなどなどのコーラス手法を吸収し、それを基に独自のタフなスタイルも築く。73年版の“Concrete Jungle”におけるドス黒いパフォーマンスはその好例だろう。一方ではソウル直系のマナーも継続され、それは後のアイ・スリーにも受け継がれた。

 曲作りでもボブはソウルから多くを得たようだ。カーティスの存在も大きいが、先に挙げたソウルの先達らにあったポップなソウル感覚も見逃せまい。名盤『Exodus』後半の秀逸なラヴソング群や、諸作にときおり見られるセクシャルな曲などは、広くソウルの文脈上にもあるものだ。また、晩年の代表曲“Redemption Song”にサム・クックの姿が重なったとしても、さして不思議ではないはずだ。

▼文中に登場するアーティストの作品を紹介


レイ・チャールズの59年作『What'd I Say』(Atlantic)

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