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特集

Bob Marley(4)

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2005年08月18日 14:00

更新: 2005年08月18日 16:01

ソース: 『bounce』 267号(2005/7/25)

文/藤田 正

いまも有効なそのスピリット

 ボブ・マーリー亡き後、ブラック・ウフルらラスタ~ルーツ系の素晴らしいグループ、シンガーがたくさん現れたが、その勢力はイエローマンなどに代表されるダンスホール~DJへ代わっていった。それも、いかに生前のボブ・マーリーの存在が大きかったかの証明だろう。息子のジギー・マーリーやリタ・マーリー、そして残されたウェイラーズのメンバーたちの活躍もあるが、しばらく〈ボブ・マーリーの後継〉は、主流の話題ではなかった。

 だがこの7月に公開されたドキュメント「ジャマイカ 楽園の真実」(ステファニー・ブラック監督)を観て考えを改めた。ジャマイカの構造的な困窮は、国際的な高利貸しであるIMF(国際通貨基金)、およびその背後にある大国のグローバリズムにある──そう告発するこの映画に登場する、シズラ、ブジュ・バントン、アンソニーB、ジギー・マーリーら、いまをときめくミュージシャンたちの音楽性の高さ、そしてその社会派の言葉は、まさにボブ・マーリーたちの遺産を受け継ぐ。そしてそれは、今まさに国際的な問題となっている〈富める国(者)はさらに豊かに、貧しき国(者)はさらに……〉を、激しく糾弾しているのである(先日の〈ライヴ8〉もこの流れ)。 

 そしてこの〈ボブ・マーリーの後継〉は、日本にも存在する。ヴェテランのランキン・タクシーによる最新作『アミシャツ魂』と、沖縄のDJ2人組であるU-DOU&PLATYのファースト・アルバム『Vibes UP』は、この夏の大収穫。辺野古を歌ったランキンの“ネバギバ美ら島”“FALLUJAH”、そしてU-DOU&PLATYの“コザ暴動”“ワジワジする”などは、まさにレゲエ・スピリットの本領発揮だ!

 ちなみにその“ワジワジする”は、ボブ・マーリーの“Small Axe”がベースとなっている。“Small Axe”は、大きな樹木(圧制者)を、オレら小さなオノがみんなで切り倒すゼ!という反骨の名歌だった。

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