ジェフ・ベックを知るための15枚 DISCOGRAPHIC JEFF BECK(2)
JEFF BECK 『There & Back』
Epic(1980)
モノトーンのジャケが飾ることを嫌うジェフを表しつつ、一段と深遠になったキーボード(ヤン・ハマーは3曲、トニー・ハイマスは5曲で参加)がギターの音色をより引き立てている。メンバーは3~4人というシンプルな編成だが、その野太い音の構築は圧巻。(岩崎)
JEFF BECK 『Flash』
Epic(1985)
ナイル・ロジャースによる無機質ファンクやアーサー・ベイカーのエレクトロ路線で時代と寝つつ、ロッドとの“People Get Ready”やヤン・ハマー作のインストも収めた過渡期の一作。ピックを捨てて進化した華々しいプレイや、ヘタすぎて酒の肴にしたい歌にも注目。(出嶌)
JEFF BECK 『Jeff Beck's Guitar Shop』
Epic(1989)
デジタル化の方向性を示唆した80年代最後の作品。ベースレスなバンド編成ながら、“Big Block”の泥臭さや“Behin-d The Veil”のレゲエ・リズム、ダンサブルな“Day In The House”の迫力と、それらを違和感なく一枚のアルバムにまとめてしまうジェフのプレイに驚く。(岩崎)
JEFF BECK & THE BIG TOWN PLAYBOYS 『Crazy Legs』
Epic(1993)
ジーン・ヴィンセント&ザ・ブルー・キャップスのギタリスト=クリフ・ギャラップに捧げたカヴァー・アルバム。〈その先〉を期待されていた前作での成果をアッサリ捨てるのも凄いが、ロカビリー・バンドを従えて完コピに挑む本気の無邪気さにも恐れ入る。(出嶌)
JEFF BECK 『Who Else!』
Epic(1999)
10年ぶりのオリジナル作ではデジタル・ロックや民族音楽を取り入れ、マイケル・ジャクソンのツアー・ギタリストだったジェニファー・バトゥンとのタッグが光る。“Brush With The Blues”のライヴ・プレイに感動、彼の音楽性の奥深さが改めて理解できる一枚。(岩崎)
JEFF BECK 『You Had It Coming』
Epic(2001)
アンディ・ライトをプロデューサーに迎え、前作で手を付けた打ち込み路線をインダストリアルからドラムンベースまでアルバム全編で発展させた野心作。おっさんの回春作ではなく、そのトラックにギターで立ち向かう必然性すら感じさせるのはジェフならでは。(出嶌)
JEFF BECK 『Jeff』
Epic(2003)
多彩なプロデューサー陣を迎えて完成させた今作は、ジェフの完璧主義が前面に押し出されたとでもいうべきか、あるいはエレクトロニクスの進歩の産物か。狂いのないプレイと何層にも重ねられた音の融合は、進化を止めないギター貴公子の〈いま〉を表している。(岩崎)
OTHERDISCOGRAPHIC
LIVE ALBUM
『Beck, Bogert & Appice Live』(1973)
『Live With The Jan Hammer Group』(1977)
『Live At B.B. King Blues Club』(2005)
THE YARDBIRDS
『For Your Love』(1965)
『Having A Rave Up』(1965)
『Birdland』(2003)
SOUNDTRACK
『Frankie's House』(1992)
COMPILATION
『Beckology』
『Jeff Beck Session Works』
『The Best Of Jeff Beck』
『Shapes Of Things : 60's Groups And Sessions』
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