DISIC GUIDE FOR RELAX
mule train
『caribou』 Groovy(2004)
カリプソ、メント、スカなどのカリビアン・ルーツ・ミュージックへの愛情が詰まった2枚目。カリブの空気を真空パックしたかのような湿度の高いサウンドに、シャツの背中もジンワリと汗ばむ。改めて、暑い夏には熱いスカが本当によく似合う!(望月)
9miles
『9MILES』 GHOST RIDER(2005)
ラヴァーズの持つ華やかな哀愁、それを肩肘張らずに表現できるYasucoの歌声が夏気分を盛り上げてくれる一枚。決して重くなりすぎないバックのサウンドも、彼女の歌声を優しくフォロー。この絶妙なバランスが涙腺を刺激するのです。(大石)
DUBSENSEMANIA
『ついておいで』 ソニー(2005)
鉄壁の演奏力を誇るレゲエ・バンドとして活動を続ける彼らも、最近はさらなる新境地を開拓中で、このマキシ・シングルでは山下達郎の表題曲のほか、ゴダイゴや坂本龍一などをカヴァー。いずれも芳ばしくも清涼感溢れる仕上がりです。(大石)
カルカヤマコト
『money voice』 LD&K(2005)
どんなクラシック・ナンバーでも、原型を留めないほどに〈カルカヤマコト流〉にしてしまう規格外のパンチ。イナタささえ感じる声の成分にある絶望と希望を兼ね備えた懐の深さと共に、ダブの持つ大らかなフレイヴァーが胸に染み渡る。(駒井)
bonobos
『electlyric』 Dreamusic(2005)
ジャマイカ音楽のラフな肌触りを基調にしながらも、ジャンルレスな要素の注入によっていよいよオリジナルな存在になりつつあるbonobos。蔡忠浩の歌声のなかには透明度の高い夏模様がしっかりと描かれていて、誰の耳にも優しく響くはず。(大石)
川上つよしと彼のムードメーカーズ
『sparking moods』 cutting edge(2004)
武田カオリ(Tica)の歌声がドリーミーでスムースなスカ・チューンに乗った冒頭曲、コレを聴いてトキメかなかったら夏なんか来ないゾ! ほかにもHAKASE-SUNによるラヴァーズ・ロックなどなど。夏の音色、ここにあり!(立野)
POMERANIANS
『雑踏ダイバー』 BabeStar(2005)
軽快な裏打ちのリズムと共に彼らが描き出すのは、井の頭線沿線あたりで普通に繰り広げられているであろう若者たちの、ぼんやりと楽しげな日常。クーラーの効いたワンルームで、ふいに目覚める平日の午後3時。これもまた、ひとつの夏。(望月)
Cool Wise Men
『UNITY』 Or Glory(2005)
キング・スティット、ディリンジャーといったジャマイカン・レジェンドを迎えたミニ・アルバム。ジャマイカ音楽の楽しさをスタイルに囚われずに表現する、そんなチャレンジにも成功し、メンバーのワクワク感が伝わってくるような仕上がりに。(大石)
SHOPLIFTER
『Walk in the Air』 citys(2005)
雨上がりの洗浄された大気のような凛とした佇まいのなか、歩くリズムに幅を合わせた端正なリズムと朗らかなホーンの響きが柔らかに響く。吉田仁によるプロデュース・ワークも秀逸な、スリッツが復活する2005年に現れたスカ名盤。(駒井)
TUFF SESSION
『SMILE ARCHS』 ワーナー(2005)
タイトルに偽りナシ、とはこのこと。最高にハッピーなレゲエ・サウンドで老若男女を笑顔にさせる彼らのデビュー作は、飾り気のない言葉と気の利いたサウンドがゆるやかなアーチを描くほのぼの盤。ヴァイオリンの響きもいいお味。(大石)
Reggae Disco Rockers
『蜃気楼の街』 flower(2005)
シュガーベイブの、いや大貫妙子の都市生活者の孤独と戸惑いを、鮮やかなダブに仕立てた手腕に感服。東京的というか、都会的折衷感覚を強く有する彼らだからこそできたグッド・カヴァーをはじめ、移ろいゆく季節は街でも感じることができる。(駒井)
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