PANG 類い希な開放感を持つ、期待のレゲエ・シンガー
2003年にリリースしたミニ・アルバム『ペゾラ ~すてきな夜空~』を皮切りに、これまで4枚のミニ・アルバムを発表してきたレゲエ・シンガー、PANG。これらの作品やMEGARYU、leccaらの楽曲にフィーチャーされたことで徐々に支持層を拡げてきた彼女だが、待ちに待ったファースト・アルバム『PANG』がようやく登場した。
彼女の魅力は、なんといっても屈託のない伸びやかな歌声。飾り気のないリリックをどこまでも真っ直ぐに歌っていくその開放感といったら、昨今のレゲエ・シーンにもちょっと類を見ないものだろう。今作にもそんな彼女のチャームポイントはバッチリ刻み込まれていて、聴けば聴くほど彼女のポジティヴ・ヴァイブが身体にゆっくりと染み込んでいくかのよう。
“ゆらり”“あはっ!”といった過去のミニ・アルバムに収録されていたスマイリーな楽曲の煌めきも眩しいけれど、ラヴァーズ~ダンスホール~スカ~ルーツといった多彩なトラックを笑顔で乗りこなしていくその佇まいもフレッシュ。leccaとの“夏祭り”、そのleccaとMEGARYUとの“Stage by Stage”ではコンビネーション・シンガーとしての押し出しの強さも発揮、一方ではほぼ全曲のソングライティングを手掛けてその才能も見せつけており……と、ベタ褒めしすぎかもしれないけど、それほどの魅力をこのアルバムは持っています、ということ。
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