こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

まだいる注目プロデューサーたち

KANYE WEST

   ラッパーとしても自身のアルバムを成功に導き、いまや時の人となったカニエ・ウェスト。プロデュース活動を開始したのは90年代後半頃で、70年代のソウルやファンクをネタ使いし、時にそれらを高速回転させてメロウかつドラマティックな音を編み上げるという手法をトレードマークに、主にヒップホップ仕事をこなしてきた。現在に至るまで、トゥイスタらの地元シカゴ勢をはじめ、ジェイ・Z、リル・キム、T.I.、213、トリーナなど全米各地からオファーが殺到しているが、モニカを手掛けた2003年頃からはR&B方面にも進出。アリシア・キーズ“You Don't Know My Name”が大当たりすると、ジャネットやブランディとも組み、設立したレーベル=ゲッティング・アウト・アワ・ドリームズからはジョン・レジェンドを送り出して、世俗音楽とゴスペルの融合(?)にも一役買った。R&B仕事では女性が多く、キーシャ・コールのほか、先日はマライア・キャリーの最新作でもソウル技を披露。(林 剛)

TROY TAYLOR

  チャールズ・ファーラーと組んだキャラクターズというコンビで90年代初頭からプロデュース活動を続けてきたトロイ・テイラー。コンビでは、ボーイズIIメンをはじめ、ソロ、アリ、プロファイル、ラフ・エンズといった玄人受けするオーセンティックなグループ/シンガーの作品を歌重視でプロデュースしてきたが、コンビを解消して2002年あたりから増えはじめた単独仕事でもそのスタンスは変わっていない。顧客リストには、B2K、マーカス・ヒューストン、ジニュワインといった若手~中堅からアレサ・フランクリンのようなヴェテランまでソウルフルな歌い手の名前が並び、昨年もオージェイズやパティ・ラベル、ジェラルド・リヴァートといった大御所の歌をスムースなトラックで出迎えれば、ケイ・ジーと組んでアーバン・ミスティックの激唱をソウルフルに演出したりもしている。フランキーのアルバムでは元相棒チャールズとニアミス!(林 剛)

THE AVILA BROTHERS

  光GENJIの「超アイドル博 IN JAPAN '91」なんてイヴェントで来日するラテン・アイドルだったボビー・ロス・アヴィラと、その兄弟IZのユニット。ボビーは93年にジャム&ルイスの元から歌手デビューも果たしているのだが、現在この兄弟はジャムルイの共同プロデューサーとして、アッシャーやジャネット、オージェイズ、グウェン・ステファニーらの作品で活躍中だ。単独ではノディーシャなどを手掛けていたが、このたび登場した兄弟作『The Mood: Soundsational』では、鍵盤を操りながら艶やかなヴォーカルを聴かせるボビー、多彩なビートを構築するIZ、と各々の魅力が堪能できる。今後は非ジャムルイ仕事も増えていくはずだ。(出嶌孝次)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年05月12日 13:00

更新: 2005年05月12日 19:07

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/林 剛、出嶌 孝次

インタビュー