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クランクだけじゃないぜ──リル・ジョン

 リル・ジョンとR&Bの関係をすぐさま〈cRunk&B〉に置き換えるのは……ちょっと待った。90年代半ばから世紀末にかけて、アトランタ・ベース勃興のフィクサーだった彼はすでに歌モノをいくつか手掛けているし、アッシャーやエクスケイプらのリミックスを担当したこともあった。その時期を差し引けば、モロにクランクそのものなTLC“Come Get Some”(2003年)を経た2004年以降、アッシャーの“Yeah!”を皮切りにシアラ“Goodies”、ふたたびアッシャー“Red Light”、ニヴェア“Okay”、マリオ“Boom!”、そしてブルック・ヴァレンタイン“Girlfight”にエイメリー“Touch”……と、求められるがままに〈cRunk&B〉を量産しているのは確かである(曲名は全部掛け声だ)。ただ、イースト・サイド・ボーイズを率いた自作『Crunk Juice』では逆に正調R&Bっぽい“Lovers And Friends”を用意しているわけで、実際の潜在能力はまだまだ未知数なのだ。

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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年05月12日 13:00

更新: 2005年05月12日 19:07

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/出嶌 孝次

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