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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年05月12日 13:00

更新: 2005年05月12日 19:07

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

いちばんの夢は……

 実際には電話中もイチャイチャするほど睦まじい2人ではあるが、〈2人で作った〉作品は、彼女の声がハッピーに聴こえるものの、ラヴラヴ感をそれほど感じないアルバムになっている。

  「ドリームってスタジオでは鬼なの(笑)。私には特に厳しい。私はウォームアップして、曲の世界に入ってから録りたいタイプなのに、彼はすぐに〈パーフェクトに歌え! やれるはずだから、やれ!〉って要求してくるの。ムカツク!って思うほど厳しいのよ」。

 そのうえ、アルバム・タイトルも〈Complicated〉=〈複雑〉となっているが、これは「実はわざと反語的な使い方をしてみたの。言葉だけを聞くとタフな状況のことを歌ってるって思うでしょ? でも実際には〈あらゆる状況、特に愛は、実はそんなに複雑なものじゃない〉ってことを言いたかったの。ちょっとしたヒネリを加えてみたのよ」とのことだ。このシンプルな言葉に、彼女の経験した怒濤の2年、そしてポジティヴに成長した大人の女=ニヴェアの姿が凝縮されているようだ。

 そんなアルバムには、他にR・ケリー、ジャーメイン・デュプリ&ブライアン・マイケル・コックス、プラティナム・ブラザーズなど多数のプロデューサーが参加しているが、実際にいっしょにスタジオ入りしてレコーディングしたのはデュプリ組の“Parking Lot”だけだったようだ。

  「私は有名なプロデューサーがどうのってことには興味がないの。ただビートを気に入れば使わせてもらうって感じなのよ。ビートが決め手だし、本当はそうあるべきよね。いくら有名だろうがサウンドが良くなきゃ、歌いたくないもの」。

 さて、そんなニヴェアとドリームは自分たちのレーベル=スパーク・ワンをスタートさせた。まだ所属アーティストもなく、いくつかプロジェクトが交渉段階にあるということだが、彼女は音楽だけでなく映画の世界にも興味があるようだ。ただし、女優としてではなく、裏方として……。「映画の脚本を書いて、監督にもなりたいの。写真にも興味があっていろいろ撮ってるんだけど、いつか発表できるくらいになりたいわ」という彼女。そのいちばんの夢は「ベスト・ラヴァーになること」。あくまでも幸せな自分あっての表現者ニヴェアでありたい──そんな彼女の人生観、イイと思わない?

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