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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年05月12日 13:00

更新: 2005年05月12日 19:07

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/Kana Muramatsu

成長したニヴェアを感じてほしいの


「いま、とっても幸せ!」――電話を介しても満面の笑顔が目の前に浮かんでくるような、とびきりハッピーな声を聞かせてくれたニヴェア。ミスティカルの“Danger(Been So Long)”にフィーチャーされたことで注目を集め、2003年にファースト・アルバム『Nivea』をリリース。“Don't Mess With My Man”や“Laundromat”などのヒット曲を飛ばし、〈アトランタのチェリー・ボム〉と評されていた彼女も、あれから2年の時を経て、結婚。そのお相手は、ブリトニー・スピアーズ“Me Against My Music”の共作者であり、B2Kやブルック・ヴァレンタインの作品にも楽曲を提供するなど、いま依頼が殺到しているという新鋭プロデューサー/ソングライター/ラッパーのテリウス“ドリーム”ナッシュだ。しかもこの号が出る頃、4月末にニヴェアはすでにネイヴィーと名付けた女の子の母親になる。

辛い別れと夢のような出会い

 実はこの1年半ほど彼女はシーンから遠のき、ブレイクを取っていた。婚約解消、彼女とデビュー前からいっしょだったマネージメントとの訣別を経験。もうプロとして歌うのを辞めようと考えた時期もあったほど打ちのめされていたようだ。

「本当に辛かった。でも、ドン底で〈もうダメ〉って思ってた時にドリームが目の前に現れたの。彼のおかげで立ち直れたのよ。思わず、〈いままでどこにいたのよ!〉って叫んじゃったわ(笑)。何を信じていいかわからなくなっていた私に、彼は業界のことからレコーディングのことまで、すべての真実をちゃんと教えてくれたの。そのおかげで不透明だった部分がすべてクリアになって、自分のやりたいこと、すべきことがハッキリとわかったわ。だからいまは自分の才能を十二分に発揮できるし、自分の意思も人に的確に伝えられるようになった。声の出し方もいろいろ試してみたりもしたし、ニュー・アルバムでは成長した私を感じてもらえると思うの。前作よりもR&B色が強くなったしね」。

 そして、彼女がそう話すセカンド・アルバム『Complicated』は「夫のドリームといっしょに作り上げていった」作品となった。

「去年から2人でずっと曲は書いていたけど、本格的にレコーディングを始めたのは今年に入ってからよ。基本的には自分たちが書いた曲に、聴いて気に入ったビートを合わせたって曲が多いわね。例えばシングルの“Okay”もそう。あの曲はドリームと初めていっしょに書いた曲なんだけど、曲が完成した後にリル・ジョンが送ってくれたビートが凄く変わっていておもしろいなって思ったの。それでいっしょに合わせてみたら他とは違うサウンドになった。で、リル・ジョンに送ったら、彼も気に入ってくれて、ヤングブラッズのパートを加えてくれたってわけ。だから、いわゆる〈cRunk&B〉とは違って、少しレイドバックな曲になってるでしょ?」。

 ただ、その“Okay”に坂本九“Sukiyaki”をサンプルしたのはドリームか、と思えば……「“Sukiyaki”って曲にメロディーが似てるなんて知らなかったわ! オリジナルをチェックしてみなきゃ。偶然なのよ、本当に」。

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