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特集

耳で聴いたピープル・トゥリー(2)

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2005年04月28日 18:00

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/内田 暁男、大石 始、ダイサク・ジョビン

SUGIURUMN
『Our history is made in the night』
GENESIS WORLD/クラウン/2004
流麗なピアノ・リフと4つ打ちの上にフィッシュマンズ“WALKING IN THE RHYTHM”のコーラス部分を乗せ、Mari Mariのヴォーカルをフィーチャーした“beat goes on”はここに収録。バンド時代に初めてのツアーに同行していたフィッシュマンズへの、時を隔てたブルージーなレクイエムのようにも聴こえる。(内田)

LITTLE CREATURES
『THE APEX』
chordiary/2001
バンド・ブーム収束後から正当な評価を得はじめて活動を加速させたところや、早くから意識的にクラブ・オリエンテッドで斬新なサウンドを構築するといった立ち位置が近かったのでは。両者共、極めて東京的といえる醒めた視点と折衷感覚によって、90年代の東京という街のサウンドトラックをクリエイトし続けた。(ジョビン)

ゆらゆら帝国
『ミーのカー』
ミディ/1999
バンドの結成時期、ライヴハウスでの下積み、同世代という共通項を持つこの2つのバンドは、RCサクセションの活動停止前後に揃ってシーンに登場。共に一度聴いたら忘れられない歌声と、忘れられない歌詞を書く才能を持つヴォーカリストを擁し、日本語でのオリジナルなバンド表現の可能性を大きく切り拓いた。(ジョビン)

キセル
『タワー』
スピードスター
モアレのように広がるダブ的音響構築という意味では後期フィッシュマンズとの高い近似値を示すが、フォーキーな歌を運ぶ宅録ベースのチープな質感は、兄弟デュオである彼ら独特の温かさ。京都の風土が育んだ淡々とした空気感、日常の裂け目に誘うサイケデリアのなかにフィッシュマンズの遺伝子が溶けている。(内田)

ハナレグミ
『帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ。』
東芝EMI/2005
強引にねじ伏せるのではなく、いつの間にか引き込み、虜にする。永積タカシと佐藤の歌が持つ求心力はどちらも凄まじいものだ。ライヴでは愛情たっぷりにフィッュマンズの“いかれたBABY”をカヴァー(SAKE ROCKも同曲をカヴァー)している彼だが、両者の歌が描く淡い風景はどこか似ている。(大石)

スクービードゥー
『Beautiful Days』
スピードスター/2004
哀愁ハードボイルドなファンキー・メロウ・ソウルから浮かぶのは、ロッキンなモードを強めた『ORANGE』期のフィッシュマンズ。本作のジャケに浮かぶ〈オレンジ〉が偶然だとしても、モッズ~GSを通過した後、黒光りする4人の汗とグルーヴには、最強のライヴ・バンドであったフィッシュマンズの影がある。(内田)

ECD
『SEASON OFF』
cutting edge/2002
ジャンルレスやオルタナティヴなんて言葉は使いたくない。ただ、活動を重ねるごとにどんどん自由になり、時に聴き手の想像を超えるものを作り続けた(ている)彼らの歩調がどこか揃っていたように思えるのは気のせいだろうか。まさに全身音楽家。区は違えど、どちらも東京の一風景を切り取り続けた(ている)点も。(大石)

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