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特集

UNDERGROUND RESISTANCE

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2005年03月24日 12:00

更新: 2005年03月24日 18:53

ソース: 『bounce』 262号(2005/2/25)

文/池田 義昭


デリック・メイ、ホアン・アトキンス、ケヴィン・サンダ-ソンによって生み出されたデトロイト・テクノ。彼ら3人をデトロイト・テクノ第一世代とすると、アンダーグラウンド・レジスタンス(以下UR)は、第二世代にあたる。

URとは、アーティスト名であり、アーティストの総称であり同時にレーベル名でもある。マッド・マイクを中心としてはいるが、固定されたメンバーを持たず、音、そしてその確固たるアティテュードで繋がった同志の集まりという表現がしっくりくるかもしれない。URのメンバーは(それぞれ番号、そしてコ-ドネ-ムを持ち、さまざまな名義を使い分けることで)匿名性を強調し、アーティスト個人にスポットが当たることを回避しようとしている。そのことにより、彼らは謎めいた存在として捉えられることも多い。

が、彼ら自身にとっては、その謎めいたことなどある意味どうでも良いことなのだ。なぜなら彼らが匿名性を重んじる理由は、彼らの作り出す音にリスナーを集中させ、そのメッセージをより深く伝えるためであろうから。必要なのはURとしての音、そしてそのメッセージ。作品のタイトル、そしてアブドゥール・ハックが作り上げるジャケットのアートワークも、聴き手のそれぞれがイメージを膨らませるためのガイドだと彼らは考えている。そして、基本的にインストであることにより、URの音は強いメッセージを感じさせ、よりイマジネイティヴなサウンドとして成立しているのだ。

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