DISC GUIDE(2)
SIXTOO 『Chewing On Glass』 Ninja Tune(2004) 1200ホーボース~サブトーンズとしての活動やアンチコンとの関わりでも知られるカナダの鬼才。サイケな圧迫感のあるサウンドはまさしくドープそのもの。ダモ鈴木をフィーチャーした先行シングル“Boxcutter Emporium”がやはり強烈無比だ。(川埜)
MICILL SHAZZAM WRITE 『Micill Shazzam Write』 Frek Sho(2004) フリーク・ショウの中心人物が10年以上のキャリアを経て放った初のソロ・アルバム。粋(?)なジャケが示すとおりのクールな音世界が広がり、DJカットダウンによるミニマルなビートも渋めながらジワジワ効いてくる不思議な魅力あり。(出嶌)
THE OPUS 『Earthwalkers EP』 トライエイト(2004) 日本でも人気のインスト・ヒップホップ・デュオ、オーパス。これは『002 Breathing Lessons』に収録されていた“Earthwalker”のリミックスEP……では終わらん。宇宙的なコズミック・ブレイクスに生まれ変わっている。ガラパゴス4のメイカーも参加。(川埜)
NAIROBI'S REDNOSE DISTRIKT 『Kilio Cha Haki』 Up To You Too(2005) 傑作『Iller Dan Je Ouders』(P114参照)で知られるオランダの俊英たちが、ケニアはナイロビのアーティスト総勢38名(!)とコラボレートした一枚。ダイナミックなプロダクションと現地ラッパーたちの振る舞いにスピリチュアルな魔力が宿る。(川埜)
NOAH 23 『Jupiter Sajitarius』 2nd Rec(2004) カナダを代表するアーティスト、ノア23の最新作。ポスト・ロック、ジャズ、映画のサントラを思わせるような断片が適度な手垢感と共に組み上げられたサンプリング万華鏡にいい気分にさせられる。ぼんやりしてる間にカナダはスゴいことになっていた!(川埜)
OFFWHYTE 『Bow To The Sceptor EP』 Galapagos 4(2005) ティピカル・キャッツやクウェル&メイカーを送り出し、シカゴにガッシリした足場を築き上げたガラパゴス4の新作は、フィリピン系MC、オフホワイトの7曲入り。電子音のトビ具合がヤバい表題曲などヘンテコさもレーベル随一で……シカゴはアングラも熱い!(出嶌)
VARIOUS ARTISTS 『Jibaro Times Chapter 1 - Infiltrate』 Botanica Del Jibaro(2004) ベータ・ボデガから分派したマイアミのレーベル、ボタニカ・デル・ヒバロのコンピで、レーベル外からの参加もある。芯のあるループでドロリと黒い音像を塗り込めてくるようなトータルでの中毒性が完璧。(川埜)
NOLTO 『All Over The Right Here』 Side Road(2004) ファクターの“Getting Too Know Me”に客演して一部に衝撃を与えたカナダはサスカトゥーンのMC、ノルトのファースト・アルバム。ファクターがほぼ全編のビートをメロディアスに細工し、ノルトの歌うように捻れたフロウも絶好調。(出嶌)
BUSDRIVER 『Fear Of A Black Tangent』 Big Dada/BEAT(2005) いよいよ引っ張りダコになってきた西海岸のスーパーMC、待望のニュー・アルバム。デイデラスにデンジャー・マウス、オミッド、プレフューズ、ノーバディと最高のトラックメイカー陣が集まるのも、このド迫力のラップがあってこそなのだ。(出嶌)
CLIMBER 『Downtown Loop』 Botanica Del Jibaro(2004) こちらもボタニカから登場したシフトとDJトッシュのコンビによる初のアルバム。本編はすべてインストで、懐かしいような眩しいような気持ちで目を細めてしまう美しいループが極上。緩やかな生音やエフェクトも催眠効果を高めている。(川埜)
DEE NASTY 『Underground Forever』 Human 18(2004) ガイダンスからサイエンス・オブ・ライフと共作シングルもリリースしていたパリのDJによるミックスCD。フレンチの地下世界を湧かすAMSクルーの“Underground Zero”からスタートして世界中のヤバい名所を回るナヴィゲーションぶりが絶妙です。(出嶌)
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