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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年03月17日 16:00

更新: 2005年03月17日 18:55

ソース: 『bounce』 262号(2005/2/25)

文/出嶌孝次、大崎晋作

DALEK


 アンダーグラウンド・ヒップホップにおいては、その閉塞性もチャーム・ポイントのひとつかも知れない。が、その非メインストリーム性が輝きを増すのは、むしろ外側のサークルとの自由な(ジャンルレスな、ではない)結びつきによって内側のアイデアを柔軟にしていく瞬間なのではないだろうか。フィードバック・ノイズの轟音をシンボリックに用いたこのダイアレックもそんなグループのひとつだ。

 ダイアレック(MC/プロデューサー)、オクトパス(プロデューサー)、スティル(DJ/プロデューサー)から成るこの魅力的なトリオは、前2者によって96年にニュージャージーで結成され、その2年後に最初のアルバム『Negro, Necro, Nekros』をリリース。当初はレコーディング・ユニットに留まっていたようだが、やがて多くのショウに出演するようになり、幅広いフィールドでその交遊範囲を広げていく。

  そんな活動ぶりがマイク・パットンの目に留まり、2002年にイペキャクと契約。そこからの2作目となるニュー・アルバム『Absence』は彼らのサード・アルバムにあたり、ギターのフィードバックを主とした独自の空間構築術はいっそうの成熟を見せている。音響とブレイクビーツが融合するのではなく、あくまでも反目し合うものとして共存しているのが独特の聴き心地を生んでいるのだ。また、そんなテンションの上下動とは関係なしにタイトなラップも格好いいし、アンチ・クライストなリリックも注目すべきだろう。音よりアティテュードで貴賎を決定付けるようなアングラ・マナーに取り囲まれる前に、この圧倒的な音塊に殴られておくべきだ。(出嶌孝次)

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