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特集

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2005年02月24日 18:00

ソース: 『bounce』 261号(2004/12/25)

STRUTT 『Time Moves On』 Brunswick(1975)

  ニュージャージー出身の8人組ヴォーカル&インスト・グループ。白人メンバーが大半を占めた人種混合バンドで、荒削りながらグルーヴィーで陽気なファンクをやっている。と思いきや、ドゥワップ調の美バラードもやっちゃうのだからニクイ。太っちょの黒人シンガー、ロナルド・ジョーンズによるヘタウマ声が快感な“Said You Didn't Love Him”がキメの一曲。(林)

THE CHI-LITES 『A Lonely Man』 Brunswick(1972)

  〈シカゴの灯火〉のごとく、ほの明るい歌声でリスナーを魅了したシャイ・ライツの4作目。幾多のカヴァーを生んだ“Oh Girl”を筆頭に、表題曲などのバラードから、後にパサデナズが歌った“Living In The Footsteps Of Another Man”といった軽快なリズム・ナンバーまで名曲は尽きず。メンバーのユージン・レコードによるプロダクションやトム・トムのアレンジも光る。(林)

HYSEAR DON WALKER 『Complete Expressions Vol. 2』 Brunswick(1972)

  ヤング・ホルト・アンリミテッドを引き合いに出すまでもなく、ブランズウィックというレーベルには実のところジャズのカタログも大量にあり、この盤などもブランズウィック・ジャズ列伝に燦然と輝く1枚だ。なお、このハイゼアはヤング&ホルト・アンリミテッドのサブ・メンバーだった鍵盤奏者で、〈Vol. 2〉とあるのはこれ以前に同じタイトルでもう1枚アルバムがあるから。(JAM)

TYRONE DAVIS 『Turn Back The Hands Of Time』 Dakar(1970)

  シャイ・ライツと並んでブランズウィックの華だったタイロン・デイヴィス。所属は傘下のダカーで、これは彼の2作目にあたる。ウィリー・ヘンダーソンが制作/トム・トムがアレンジを施し、表題曲を筆頭に粘っこくグルーヴィーなミディアム・ナンバーを中心に歌う。サザン・ソウル的なディープさを窺わせつつも歌い口はまろやか……そんな〈タイロン節〉炸裂の名作だ。(林)

DIRECTIONS 『Directions』 Brunswick(1975)

  基本はヴォーカル・グループだが、バックはすべて専属バンドが付けるという変わりダネ。ブランズウィックのなかでも一際レアな盤だったが、日本でのCD化によって晴れて広く知られるようになった。内容の素晴らしさについてはいまさら何をか言わんやだろうが、特にグループ・ファンにとっては絶対の一枚のはず。というか、ソウルを愛好する人なら一度は耳を傾けるべき傑作である。(JAM)

JACKIE WILSON 『Higher And Higher』 Brunswick(1967)

  50年代初頭から活動してきたノーザン・ソウルの先駆者、ジャッキー・ウィルソン。今作はシカゴ録音による通算19枚目のアルバムで、R&Bチャートを制した表題曲やダレル・バンクスのカヴァー“Open The Door To Your Heart”など、美しいストリングスを纏ったビート・ナンバーの数々が独特にして強力だ。フォー・トップス風の“I'm The One To Do It”が流麗&パワフルで最高の出来!(出嶌)

THE YOUNG HOLT TRIO 『Wack Wack』 Brunswick(1967)

  ヤング・ホルト・アンリミテッド名義で放った“Soulful Strut”が有名なシカゴ出身のソウル・ジャズ系インスト・グループ。母体はラムゼイ・ルイス・トリオで、ドン・ウォーカーを鍵盤奏者に招いてブランズウィックから出した初作がこれ。ノヴェルティー・タッチの表題曲からビートルズ曲などのカヴァーまでスウィンギーでヒップな演奏をかます、とにかくカッコいい一枚。(林)

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