Chaka Khan
チャカ・カーン。本当は〈シャカ〉と発音するその名前が、日本で〈チャカ〉と呼ばれていることを当人は知っている。でも、「私は気にしない。だって、アメリカにだって間違って読む人はいるし、私のことを指しているのには間違いないんだからそれでいいんじゃな~い。呼び方が国によって違うのもおもしろいし」――それが、鷹揚な彼女の見解だ。だから、ここでも堂々と〈チャカ・カーン〉と書きましょう。本人のお墨付きアリ、ですから。
アメリカのR&B界は数々のディーヴァを生んできた。だが、少なくとも70年代中期から10年強は間違いなく彼女の天下。チャカの前にチャカはいなかったし、チャカの後にはチャカのフォロワーだらけという、もう唯一無二の女王さま状態。なんら大げさではなく、彼女は〈あたいの歌唱法〉と姿勢で女性R&Bヴォーカルの在り方を大きく変えてしまった。そして、一時ほどの影響力はなくなってしまったかもしれないが、いまも彼女はしっかりと自分の足で立ち、他の誰でもない歌を、彼女でしかないやり方で披露している。とともに、彼女の撒いた種はいまもいろんなところで花開いているはずだ。
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