BOUNCIN BACK(その4)(2)
カテゴリ : スペシャル
掲載: 2004年12月27日 11:00
更新: 2004年12月29日 12:28
ソース: 『bounce』 261号(2004/12/25)
文/青木 正之、秋山 尚子、粟野 竜二、池田 謙司、池田 貴洋、池谷 昌之、石田 英稔、石田 靖博、稲村 智行、大石 始、小野田 雄、加賀 龍一、北爪 啓之、鬼頭 隆生、久保 正樹、久保田 泰平、ケチャ、小高 麻子、駒井 憲嗣、佐々木 俊広、佐藤 ともえ、高橋 荒太郎、高橋 玲子、武山 英丈、立野 幸恵、出嶌 孝次、冨田 明宏、富山 陽一、西尾 大作、ビグフォン、堀内 幸江、Masso187um、ヤマダ ナオヒロ、山西 絵美
Asa festoon 『ナツハヨル』 GATE
夏の夜の空気を胸いっぱい吸い込んで、芳醇な和風情緒を表現したAsa。ソウル/ボサノヴァ/ジャズをスマートな色調で採り入れた充実作。毎度のことながらその〈うた〉の持つ生命力には圧倒されるが……2004年はひときわ輝いていた。(鬼頭)
MR.DE 『Electronic Funky Shit』 Electrofunk/Submerge
Pファンクの時代から連綿と続くデトロイト・ファンクの最新型。地を這うベースにシンプルなリズム・トラックというエレクトロ・スタイルでテクノもハウスもR&Bも呑み込む極めてリアルなゲットー・テック! 彼の地の強烈な底力を聴く思い。(池田謙)
SANTOS 『Abrasive』 Mantra Breaks
ファットボーイ・スリムの後を継ぐイタリア出身のカッ飛び野郎サントス。この日本デビュー盤でもそのド派手なファンキー・サウンドは余すところなく披露されている。ニュー・スクール・ブレイクスからハウスへの重要な架け橋。〈フジロック〉で来日も果たした。(池田謙)
ASHLEE SIMPSON 『Autobiography』 Geffen
全米を騒がすもう一つのシンプソンズといえば、姉ジェシカと妹のアシュリー! セレブな姉とは別路線で、最高にハジケた自分流ロックを聴かせる純な妹。その19歳の無垢な瞳に恋しちゃった野郎は数知れず!(ヤマダ)
MYLO 『Destroy Rock & Roll』 Breastfed
〈ロイクソップへ、スコットランドからの返答〉とも称される、歌に敏感なエレクトロニカ・アルバム。しかしながら、ハウスとパンクの間に潜むあらゆる音楽の断片が作品全体を構成しており、そのフットワークの軽さが2004年らしいところ。(武山)
SERTAB 『No Boundaries』 Columbia
2004年夏の猛暑を彩ったエキゾ・ポップ・アンセム“Here I Am”(韓国のホラー映画「箪笥」の、日本での主題歌にもなりました)を歌っていたのが、トルコの若きダンス・クィーン、セルタブ。伝統楽器のヒップな音処理も新世代!って感じ。(佐々木)
BENASSI BROS. 『Pumphonia』 D:Vision
イタロ・ディスコは頭脳派クラバーの愛玩物になってしまいましたが……同じイタリアでもこのベナッシ偽兄弟の音は〈ねむれナイト〉ばりのバカっぽさでスッ飛ばしていくミニマル・エレクトロ。ビズ名義作やミックスCDも話題に。(高橋玲)
NINA SKY 『Nina Sky』 Next Plateau/Universal
2003年猛威を奮ったダンスホール・リディム〈Diwali〉に続き、2004年は〈Coolie Dance〉が大ブレイク! そのブームに火を付けたヒット曲のひとつ“Move Ya Body”で一躍注目を集めた双子デュオのデビュー・アルバム。N.O.R.E.の最新ヒットでも活躍中!(池田貴)
スクービードゥー 『Beautiful Days』 スピードスター
ファンクにとどまらず、スカ、ブラジリアン、8ビートのロックンロールほか、多彩な音楽をある美しい一日の風景に重ね、広げてみせたセカンド・アルバム。夏は終わってしまったけれど、この作品に触れれば、あの熱い日は眼前に甦る。(小野田)
BJORK 『Medulla』 Polydor
これは相当に異形だ。多彩なゲストの〈声〉のみで創り上げた今作は、偉大すぎる音楽家ビョークの秀逸極まる大実験作品。結果、実験は見事に成功して2004年最大級のヒットを記録した。〈さすが!〉と言わざるをえませんなぁ。(冨田)
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