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特集

ブルース・スプリングスティーンを知るための7枚

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年12月24日 17:00

更新: 2004年12月24日 18:10

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/木村 優宏

DISCOGRAPHIC
BRUCE SPRINGSTEEN

『Greetings From Asbury Park, N.J.』Columbia(1973)

  24歳のデビュー作。幾人目かのポスト・ボブ・ディランとされるも、彼らとは異質の才能がすでに開花。貧しい街の出身者としての視点といまを生きる生活者の力強さに溢れた音楽は、50'sの香り、鍵盤を多用したアレンジ、性急なビートでフォークとは別種のサウンドに変異。

『Born To Run』Columbia(1975)

  前2作が自然体の作品だとしたら、この3作目は意図された確信犯的作品である。ロックやソウルの伝統を荒々しく再構築したかのような楽曲。ロックが形骸化したシーンの中で輝く、ロックンロールの原初の衝動。米国大衆の空白感を埋め、確かな支持を得ることに成功した。

『The River』Columbia(1980)

  労働者階級のドキュメンタリー的なストーリーと多彩なサウンドを詰め込んだ全米No.1の2枚組。特にバラードにおける楽曲の一体感は、〈凄い!〉を通り越して呆れるほど。表現することへの執念が並外れているので、当時流行していたニューウェイヴなどは関係なし。

『Nebraska』Columbia(1982)

  緊張感溢れるバンド・サウンドに対する揺れ戻し的作品。が、ブルースの場合、レイドバックすることはありえず、削ぎ落とされたアレンジが逆に楽曲の凄みとなっている。これをベストに挙げる人は多い。ザラついたサウンドと荒んだ情景描写に覗く、少しの希望。泣ける。

『Born In The U.S.A.』Columbia(1984)

  クリアなサウンドの裏で、母国への嫌悪と愛情と皮肉とノスタルジアがトグロを巻く、世界を席巻した84週連続Top10ランクの怪物作。今作と、1公演が4時間で2年間に渡るツアー、LP5枚組のライヴ・アルバム(全米No.1!)をもって〈明日なき暴走〉は大団円を迎える。

『Tunnel Of Love』Columbia(1987)

  『The River』←→『Nebraska』と同様に、『Born In The U.S.A.』と今作は対をなす。テーマは〈愛〉となっており、引き裂かれる恋人同士、それぞれの誠実さと信頼と孤独をロマンティックに歌っている。打ち込みとアコースティックな音色が柔らかく交じり合った素晴らしい楽曲集。

『The Rising』Columbia(2002)

  15年ぶりにEストリート・バンドと合体し、雌伏の時を経たあとのフル・スロットル大復活作。以前の自己脅迫的な切迫感とは違った、パワー漲る内容。〈9.11〉と共に語られることも多いが、人生のさまざまな始まりを描いた楽曲群は、リリカルな魅力に満ちている。

OTHERDISCOGRAPHIC
ALBUM
『The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle』(1973)
『Darkness On The Edge Of Town』(1978)
『Human Touch』(1992)
『Lucky Town』(1992)
『The Ghost Of Tom Joad』(1995)

LIVE
『Live/1975-85』(1986)
『MTV Plugged』(1999)
『Live In New York City』(2001)
『Live Collection』(2004)

BEST
『Greatest Hits』
『The Essential Bruce Springsteen』

COMPILATION
『Tracks』
『18 Tracks』

インタビュー